グリムドの情動・とある輝きの奮闘
もう1人のトレギアはなんか勝手に発狂を強めて休眠状態に入ったが、相手は原初の混沌。融合を防ぐこともかなわず、グリムドの力からは抗いきれなかった。
その結果、また奇跡が起きた。輝きは、混沌の性質を持ちながら、ただの願いの塊だ。狂気に支配されることはなく、願い成就の為以外に動くことはない。
混沌の部分がグリムドの精神汚染を受け止め、力が混ざり、グリムドとトレギアの、意思疎通の橋渡しとして機能し始めた。
その結果、トレギア自身の抱いた激しい感情が邪神グリムドへよりはっきりと伝わるようになり、グリムドの行動に変化が生じるようになった。
光として残った輝きはトレギアの魂保護に専念し、休眠に入ったトレギアも同じように守ることにした。何故なら『トレギアを救いたい』という願いそのものだからだ。おかげで、表層に出たトレギアは狂気の記憶に苛まれていたが。
輝きが生まれた同じ宇宙で生きた記憶を持つ前世がなければ、こうも保護はできなかった。輝きが良くも悪くも欲望の混ざった正しく人間の心のような混沌の性質を有していなかったら、グリムドの力に抗うことすらできなかった。
“それ”は今もトレギアの救済を願い続け、トレギアと共にある──。
でも、元の宇宙への戻り方とかはわかんないからトレギア自身で頑張ってください。
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