ハーメルン
芹沢あさひ憑依伝
日記3

 しかしスカウトというのは実際運に左右されるものであり、そもそも彼と俺が出会えるかどうか、という話もある。

 また、俺の実力がプロデューサーのお眼鏡に適わなかったりしたら。
 俺の努力が足りないせいで、あさひのアイドルとしての道が途絶えたりしたら。

 一体どうやって、彼女の体を乗っ取った責任を取ればいいのだろうか?


 考えるだけで、嫌になる。





◇◆◇◆◇


 某日、283プロダクション事務所内にて。
 ある二人の男が、社の将来に関わる決断を下そうとしていた。

「――新しい子をスカウト、ですか」
「ああ。この283プロもようやく軌道に乗ってきた。ここであと一押し、実力のあるアイドルを手に入れたい。お前の人を見る目を頼りにしているぞ」






 彼女との出会いは、もうすぐそこにまで迫っていた。

[9]前 [1]後書き 最初 最後 [5]目次 [3]栞
現在:3/3

[6]トップ/[8]マイページ
小説検索/ランキング
利用規約/FAQ/運営情報
取扱説明書/プライバシーポリシー
※下部メニューはPC版へのリンク
携帯アクセス解析