ハーメルン
ソードアート・オンライン ~PotetoEdition~
7話:第1層フロアボス "君主"戦
攻略会議の翌々日 遂に私たちは第1層のボスに挑む…
「おはようございます~」
「おはよう 二人とも」
「おはよ 剣士さん フードさん」
「おはよう」
…
そこからは会話が続かなかった
なぜかというと色々と気まずいからである… 主に一昨日の夜のことで
しばらく無言でいると…
「おい」
キバオウさんが声をかけてきた
「ええか 今日はずっと後ろに引っ込んどれよ 自分らはワイらのパーティのサポート役なんやからな」
キバオウさんが睨みながら私たちに対して言った
「大人しく ワイらが討ち漏らしたコボルドの相手だけしとれや」
それだけを言うとキバオウさんは自分の班のところへと戻っていった
「何あれ…」
「さぁ? ソロプレイヤーは調子に乗るなっていうことかな…」
「感じ悪いですね」
剣士さん達とキバオウさんについて話していると噴水の方から手を叩く音がした
「みんな! いきなりだけれどありがとう! たった今! 全プレイヤー46人が集まってくれた!」
どうやら全員が集まったみたいだった
「今だから言うけれど 実は俺 誰か一人でも欠けたら今日は中止にしようと思ってたよ! でもそんな心配はみんなへの侮辱だったな! 俺、すごく嬉しいよ! こんな最高のレイドが組めて… まぁ フルレイドには少し足りないけどさ!」
ふと後ろを見てみるとポテトさん率いるF隊がそこにはいた
小さく手を振ると向こうも気づいたようで返してくれた
そしてディアベルさんが皆を制止させると言った
「みんな! もう俺からいうことは1つだけだ!」
…
「勝とうぜ!」
『
おー!
』
~~~~~~
しばらくフィールドを歩いていると不意にフードさんが口を開いた
「ねぇ あなたたちは他のMMOっていうの?をやってたんでしょう?」
「あ…ああ、まあな」
「他のゲームもこんな感じなの? 何というか…遠足みたいな…」
「ハハ…確かに遠足は良かったな」
それを言うと剣士さんは続けた
「でも残念だけどVR形式じゃないゲームでは移動にキーボードやらコントローラー操作が必要だったからな チャット欄に打ち込む暇なんてまずなかったよ」
「確かに打ち込むのが早かったらまだ大丈夫かもしれないですけれどもね」
「なるほど」
「まぁボイスチャット対応しているゲームやそういったコミュニケーション用のアプリなんかもあったけれど俺はやってなかったからな」
剣士さんと私がそう返すとフードさんは納得したのか少し黙っていた… しばらくするとフードさんが何を思ったのか
「本物はどんなのかしら…」
「本物って?」
「仮にこういうファンタジー世界があったとして そこを冒険する剣士とか魔法使いとかの一団が恐ろしい怪物の親玉を倒しに行くとして 道中彼らはどんなことを話すのか、それとも無言なのか…そういう話」
フードさんが何か言ったため私が返すとフードさんが詳しく質問し、少しだけ間をおいてから剣士さんは口を開いた
「死か栄光への道行きか… それを日常として生きている人たちは多分…晩御飯を食べにレストランへ行く時と同じなんじゃないかな? 喋りたいことがあれば喋るし、なければ喋らない このボス討伐レイドもいつかそんな風になると思うよ ボスへの挑戦を日常にできればね」
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