第3話
そして、何故。自分はあの童ではないのか。あれほどの才を、全てを鼻で笑えるほどの才を持った者でないのか。
剛佐は何度も木を打った。それはもはや修行ではなかった。
やがて音を立て、棒が二つに折れ飛んだとき。荒い息の下、剛佐は腹の奥で笑った。もしも童の首が飛んだなら、同じ笑いが漏れるのだろう。そう考えて、また別の棒を探した。
[9]前 [1]次話 最初 最後 [5]目次 [3]栞
現在:2/2
[6]トップ/[8]マイページ
小説検索/ランキング
利用規約/FAQ/運営情報
取扱説明書/プライバシーポリシー
※下部メニューはPC版へのリンク