ハーメルン
マチをママにする程度の能力
マチをフルーツハンターにする程度の能力(改)(改)

俺はマチママに産み直されて、赤ん坊になり、また人生をやり直すことになってしまった。




基本的に赤ん坊というのは気楽なものである。
食事と睡眠だけしていれば良いのだから。

よってある程度成長するまでは気楽にすごせば良いだろう。

などという、そんな一般的な常識はこの世界や古代ギリシャ世界では通用しない。


例えば、スパルタという一時期古代ギリシャ世界の覇権を握っていたこともある国は、教育や軍事訓練が非常に厳しかったことで有名だ。
スパルタ教育という言葉もこの国の名前がもとになっている。

スパルタの市民は生まれた段階で最初の試練に直面する。
伝承によると、弱い赤ん坊は捨てられてしまい、そのまま死ぬことになるという。


そして、厳しさに関してはこの世界もスパルタと大差ない、あるいはもっと悪いかもしれない。

なにしろここは武力10道徳1みたいなステータスの人たちばかりなのだ。
仮に道徳心がスパルタ人と同じくらいであったとしても、念能力を持っていて戦闘力が高い分だけこちらの人間の方が危険度は高い。


何か問題が起きた時なども、たぶん話し合いとか無理なので、武力を使って力任せに解決することが多くなると思われる。


将来、何か困ったことが起こった時のために、今の内からできるだけ鍛えておいた方が良いだろう。



まずは纏、練、絶などの基礎からはじめれば良かったはずだ。


そして、ある程度まで成長したら、原作でビスケがゴンやキルアにやらせていたような応用技術の訓練をする。

老いたる馬は道を忘れず。
多くの経験を積んだ彼女の修行法は決して大きく間違ったものではないはずだ。







さて、赤子が訓練を行うためには大量のエネルギーが必要になる。
単に訓練で消費したエネルギー分だけではなく、体の成長のためのエネルギーも必要になるからだ。
それらを食事で補わなければならない。

当然ながら、赤ん坊の食事というのはミルクのことを指す。

母親が食材を食べることで栄養が血液中に吸収され、その栄養たっぷりの血液から生成されたミルクを赤子が口にするのだ。

よって、体が小さくあまりたくさんの飲食ができない赤子が多くの訓練を行うためには、高い品質のミルクが必要になる。量よりも質が重要なのだ。


そして、ミルクの品質というのは、母体の状態と食材によって決定するといっても過言ではない。


より高品質なミルクを提供するためには、より高品質な食材が必要になる。

そういったものを手に入れるために、一番簡単な方法は、美食ハンターになって自分で探すことだ。


俺の勘では、マチママはそんな感じの考えでハンターライセンスを取得したと思われる。


俺が産み直された段階ではすでに試験に合格した後で、彼女は新しい食材を見つけるべく、毎日世界中を飛び回っては秘境を探索していた。
ターゲットは主にフルーツ。
フルーツから生成されたミルクは甘くて美味しいと誰でも知っている。




その探索の間俺がどうしていたかというと、もちろん家で留守番していたなどということはなく、念糸でマチママの体に固定されて一緒にあちこちを探検していた。

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