ハーメルン
ライザのアトリエ~たった一つの魔法の言葉~
新たなる出会い

―――――初戦闘の余韻も冷めたころ、深緑の森を進んでいく一行はふと
開けた場所に出た

―――――中央に廃墟と言って差し支えの無い小さな小屋、小屋のすぐ横には下へと降りる坂があり、潮風も少し感じることから、海へと繋がっている模様である、奥には泉らしきものがキラキラ輝いて見える…そして何より不思議と道中何度か遭遇した魔物の気配が微塵も感じられない不思議な場所であった…




「ここは…森の中に、こんな開けた場所があるなんて…」


「はぁ…!ここはクリント王国の遺跡だよ!村にもいっぱいあるだろ?ほら!奥に見える石垣とか地上部分の建物は朽ちたけど、土台だけは残ってるんだよ!」


そう興奮気味に早口で捲し立てたタオは一人走り出して思考の海へと潜っていくのだった…

「あー…タオの悪い癖がでたな、興味あることが目の前にあると突っ走って…」


「タオもまだまだ子供よねぇー…あんなに興奮しちゃって…」

「いや、ライザ、お前も普段割かしあんな感じだぞ…」



「―――それほど大きくはないね…森の見張り小屋か何かだったのかな…?でもこんなところに見張り小屋を建てて何の意味が…?それとも年月が経ったことによって森がここまで浸食した…?」


「おいおい、そろそろ帰ってこーい!魔物に襲われても知らないぞ」




その時、女性の甲高い声が森に響く―――

「きゃああーーーーーーーッ!!!」



「うわっ、ライザ!?ほら言わんこっちゃない!勝手に突っ走るからだ!―――って」


「あたしはここだよ」


「だよ…な?―――じゃあ、誰の声だ?タオか?」


「そんなわけないじゃない!冗談言ってないで!それよりも声が聞こえたのは森の奥からだったよね!?」


「あぁ、そのはずだ!とりあえず急いでいくぞ!」


「ええっ!ま、待ってよー!ライザー!レントー!」

















―――――場所は変わって森の奥…


「ハァ…ハァ…」


金髪にイエローダイヤモンドを彷彿とさせる瞳、普段であれば深窓の令嬢と言って差し支えない可憐な少女が荒い吐息と共に魔物に追われ苦悶の表情を浮かべながら小箱を抱え走っていた


(ど、どうしよう…商隊から離れてコレの練習のために森に入ったら、魔物に追われるなんて…!)


(これを捨てて逃げれば助かるかもしれないけど捨てるなんてできない…!何とかにげ―――あっ)


不安定な足場と小石に足を取られついには目の前の魔物―――人の腰丈ほどの可愛らしい少女の姿をしている「花の精」見た目からは想像できないが仮にも魔物、魔法を用いてくる危険なやつである―――に追い詰められてしまった


このまま抵抗できずに魔物に甚振られる運命であった少女だが、此処には冒険をしに来た少年少女がいた事、これに勝る幸運はなかったであろう


「そこの子!後ろに下がって!コーリングスター!」


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