ハーメルン
ライザのアトリエ~たった一つの魔法の言葉~
初めての錬金術



「そんなぁ…折角いろいろ教えてもらえると思ったのに…」


「そう落ち込むな、素質のある人間なら経験を積んでいけば、いくらでも調合のレシピを閃くさ」


「…本当ですか!」


「あぁ、とにかく今は数をこなせ、何度も調合して慣れれば、そのうちお前さん自身の錬金術も見出せるだろう」


「あたし…自身の…錬金術…っ!」


「私も先生は無理だが、助言者くらいなら務まる、だから気軽に頼れ、敬語もなしでいい」


「分かりました…じゃなくて、わかった!改めて、これからよろしく、アンペルさん!」


「ついでだ、この本を持っていけ、錬金術の基礎の基礎といったものだが、いくつかのレシピが載っている」


「えっ、いいの!?ありがとう!」


「私にはもういらないものだから気にするな、それより載っているものを片っ端から試して、調合になれるんだ―――それを一通り調合し終えたら、次はそこいらの本でレシピが閃くか試してみろ」


「そこいらの本で…調合のレシピを?」


「あぁ、そうだ、専門書以外の本も、錬金術士の視点で見ることによりレシピを閃くことがある、いわば発想の訓練だ―――何の変哲もない物でも、見方を変え、独自な作り方を体得すれば、それはもう錬金術なんだ」

「この村にも本を売っている店の一つくらいあるだろう?」


「うん、あるよ、ボーデン地区にフレッサさんの雑貨屋が、多分本も売ってたはず」


「なら、そこで適当な本を買って、目を通してみるといい、思いもしない何かが閃くかもしれんぞ」


「分かった、やってみる!!」







こうして初めての錬金術に触れたライザは一旦自分の家へと戻るのであった

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