第十八頁[優雅なる赤薔薇、華麗なる紫薔薇]
船内のとある一室にて。
赤いシルクハットの少年と、緑のゴシックロリータファッションの少女がそこにいた。
二人は笑いながら何事かを囁き合っている。
そんな和やかな空気の部屋の中へと、ノックの音が転がり込んだ。
「何かトラブルでもあった?」
『会場の方で、我々の事を嗅ぎ回っている者がいるとモルガン様から通達が。如何しますか?』
それを聞いて、少年ロッソと少女ヴェールは退屈そうに息をつく。
「『あの御方』はアダン教官とカリオストロ様に会場の事を一任してるから、僕らが動く必要ないよ。封魔司書の仮面ライダーだったら話は別だけどさ」
「ただの人間とか戯我なんて相手にしてもつまんないもんね~」
『……畏まりました』
返答の後、足音は遠ざかっていく。二人もそれを理解して笑い合い、お喋りを再開する。
「本当に仮面ライダーが出たらどうするの、兄様?」
「もちろん、また痛めつけて彼女を僕らの恋人にするさ。あの御方の許可が降りたらね!」
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