#009 『俺達居ないけど、あいつら死なないよな?』
10歳 ε月θ日 『クチバシティ ジム戦 VSマチス』
貰ったタウンマップのおかげで、今度は数日でクチバシティにたどり着くことが出来た。
今回は俺が主導だったんだが、もしかしたらタケシは迷子気質なのかもしれない。しかし、道に迷ったおかげで御三家やクラブも捕まえられたと考えれば、結果的には戦力増強になったので良しとしよう。
ひとまずはポケモンセンターに行き、ポケモン達を休ませることにした。今のメンバーはピカ様、サイホーン、御三家、クラブの六体。ひこうタイプ二体はお留守番である。クチバジムはでんきタイプのジムだし、今回はこのまま変えることはないだろう。
それにしても、今月になってまだ一週間くらいしか経ってないのにもう15人もジム戦で負けているのか。回復して帰ってきたピカ様も、次々と運ばれてくる犠牲者達を見てビビりまくっている。
シリーズ後半のピカ様は好戦的だが、序盤は結構臆病な性格をしているからなぁ。
とりあえず、ピカ様にはサイホーンやフシギダネを主体に戦うことを説明すると、何とかジムに行くことを納得してくれたようだ。
ジムに着くと、ピカ様を連れていることをマチスに馬鹿にされた。てめぇ、ブッコロリするぞ。ライチュウにしなくても勝てるって所を見せてやんよ。
と、意気込んでみたものの、アニメでは1対1のバトルだったが、オリジンシステムにより、バッジを二つ持っているということで今回は3対3のバトルになった。
そういうことなら仕方ない。早いとこぶっ飛ばしてやりたいが、ピカ様はライチュウ戦まで温存である。
マチスの一匹目はビリリダマ。バッジ二個ならレベルは最大で25固定のはずだ。レベル差はほぼないので、こちらはサイホーンを出し、大人気なく相性でゴリ押しすることにした。
予想外のポケモンだったのか、マチスが舌打ちしている。俺のピカ様を馬鹿にした報いを受けろ。『じならし』を指示して、ビリリダマの動きを封じる。フィールドが揺れて上手くバランスが取れないビリリダマに、そのまま『じならし』を連打した。『じばく』なんてさせるつもりはない。結局、何もさせないままビリリダマを戦闘不能にしてやった。
流石に一方的にやられては何も言えないようで、マチスが皮肉も言わずに二体目を出してくる。二体目はエレブーだ。かくとうタイプの技を覚えている可能性があるので、念のためにサイホーンを戻す。
続いて二体目にフシギダネを出した。でんきタイプはくさタイプに効果今ひとつだし、このまま何もさせずに完封してやる。
第二ラウンドがスタートすると、フシギダネに『やどりぎのたね』を指示した。ここから一気に持久戦に持ち込んでやるぜ。
ククク、カスミさんに教えて貰ったので俺は知っているのだ。ジムリーダーが技マシンや技レコードの技を使用するのが許されるのは、バッジ5個以上集めたトレーナーからだということを。
つまり、今マチスのポケモンはレベル技しか使えない。タマゴ技を持っている可能性があるが、エレキッドのタマゴ技はかくとうタイプの技かフェイントのみ。サイホーンだとワンチャン負ける可能性があったが、フシギダネに有効打は何もないのだ。
無事に『やどりぎのたね』が取り付いたので、後は戦闘不能になるのを待つだけである。やはり有効打はないのか、マチスは高火力の『10まんボルト』を指示していた。
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