ハーメルン
生徒会長が栞子なのは間違っている?
第一幕「生徒会長が何してんだ」

 生徒会。それは生徒の見本となるべくして集まった集団である。
 その中のトップ、所謂、生徒会長は全校生徒の見本となる存在でなければならない。
 この虹ヶ咲学園では1学年約1,000人というマンモス校だ。その中のトップである、生徒会長はそれ相応の人物でなければならない。
 そう、例え……

「……あの、栞子さん」
「何ですか蝶さん」
「私は今部活動の申請書の印鑑を押しているんですけど……」
「ええ、そうですね。それで?」
「何で婚姻届が混じってるんですか?」
「貴方と私が付き合って20年だからですよ」
「捏造にも程がある!」
「あ、両親は脅しました」
「ひでぇな」

 部活動の申請書の中に交えて婚姻届(栞子自身の名前とその両親の名前+印鑑入り)があったとしてもだ。生徒会長はみんなの見本なのだ。

 ☆

 とりあえず今俺がいるところから説明しよう。
 この場所は虹ヶ咲学園(にじがさきがくえん)というマンモス校と言ってもおかしく無い大きな学校である。中高一貫なら尚更だ。俺はそこに所属しており、その中で何故か生徒会に入っている。いや、入れられたの方が正しいだろう。
 というのもだ、ここにいるショートヘアーの八重歯野郎。身長160センチジャストで、スクールアイドルもやってるこの女。通称、三船栞子(みふねしおりこ)生徒会長が俺を生徒会の役員に指名しやがったのが事の始まり。
 出会いはよくあることで、廊下歩いていた時お互いよそ見してぶつかって、栞子がばら撒いた書類を拾うところから物語はスタート。その後もエンカウントするわするわ、お前はスライムかという程の粘着性の高いエンカウント(ほぼ何かしら重たいものを持ってる状態)するもんだから、こっちも手伝わんといけない心情に駆られた。そのせいで懐かれた……というか信頼をされ、なんか生徒会長権限で勝手に指名されたのだ。
 しかも、それが全校生徒の前だからやれ俺達は付き合ってるだの、恋仲だの、夫婦だのやれ好き放題言いやがって……まぁ、その前はヤクザだの悪魔だのチンピラだの虹ヶ咲の最恐だの番長だの色々言われたけど。

「燃やしてやりてぇな」
「私は貴方に萌を感じてますよ」
「聞いてないです」
「……大体いつまで私に対して敬語なんですか。年上なのに。そしてそろそろ生徒会中でも栞子と呼んでもらっても構わないとあれ程言っているのに」
「あいにくですけど、今は生徒会なので無理ですね」
「……今日は終わりにしましょうか。続きは貴方の家で性の生徒会の仕事を」
「日本海に沈めるぞ三船」
「やめて下さい蝶さん。というかタメで話すか敬語で話すかどっちかにしてください」
「じゃあ敬語で行きますよ。生徒会ですから」

 そんな会話をしているが、日常茶番事である。
 そして、暴走した三船栞子を止めているのは栞子の二つ上、要は虹ヶ咲の三年生で、身長200センチを超える大男であり、かなり短めな黒髪がしっかりと整っており、凛々しい眉毛が逆に威圧を放っている巨漢(筋肉質的な意味で)。またの名を、門城蝶(もんしろちょう)であった。

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