心こそ、動力源
そして、語る。
「私には夢がある。それは、共存だ。」
(なんでそんなにみるのぉ!そのまま騒ぎ続けてて、どうぞ)
「ここ数年の人類の飛躍は素晴らしいものがある、我々が今日勝てたのもこの進歩のお陰でもある。」
(ええい!ままよ!このまま突っ走ってやる!)
「だがしかし圧倒的だった自然そのものを跳ね返しうる力を得た人類は、驕り出すのでは無いのか?、母なる自然、脅威の自然。我々は支配者では無い、この事を忘れずに、自然への畏怖を忘れては行けない。忘れ、侮る時、自然は再び牙を剥くだろうからな。」
(オマケに加えてやるぜ!)
「だが、ひとまずはそんな事は忘れて、この勝利を祝おう!、散って行った仲間に!、我々を生かす、生かしてくれている自然に!」
「「「「「……………」」」」」
(なんで?なんで静かになるの!?)
すると、その静寂を突き破る様に、聞き慣れた声が上がる。
「お父さん!凄かった!!」
(レジーナ……嬉しいけど恥ずかしいよぉ〜)
すると、レジーナの言葉が刺激となったのか、会場のあちこちから声が上がり始める。
「そうだな!これはすげぇ事だ!」
「改めて祝おう!、この勝利に!」
「ありがとうな!、お前さんのお陰で生き残れたぜ!」
「あの世でもどんちゃん騒ぎしてるかもな!」
「ちげぇねぇ!ダハハハハハ。」
「…………」
(よ、よかったぁ〜〜〜)
自分から注目を外し、また騒ぎ始める人々を眺めつつ、安堵の息を吐く青年。
演説も終わり、料理を取ろうと机に向かうすると、そこへレジーナから声が掛かる。
「お父さん、ちょっと来て、話したいことがあるの。」
「?」
「どうしたんだ?、呼び出したりして。」
突然の呼び出しに少し困惑する青年すると、
「お父さん、演説カッコよかったよ!」
「ありがとうなぁ〜レジーナ。嬉しいよ。」
お褒めの言葉にデレる青年。するとレジーナが青年に対して疑問に思っていた事を投げかける。
「お父さん?、イマジナリーフレンドさん達はどこに行っちゃったの?、全然感じないよ?」
「ん?ん〜、それはな?イマジナリーフレンドさん達は帰っていったんだよ?、お父さんにもう助けが必要無いってわかったからね。」
(なるほど、イマジナリーフレンドの話は聞かれたく無いってわかってくれたからか。偉すぎぃ!)
「そーなんだ。なんか寂しいね。」
「確かにな。……でも、大人がいつまでも他人を頼っちゃいけないさ、考えて、考えて、その上でまたピンチになったらその時は、助けに来てくれるかもな?」
「頼るのはいいけど、依存はダメって事だよね!」
「なんでわかったのか不思議だけど……そう言う事だな!さっ、飯だ飯だ!」
「わっ!!」
そう言いながらレジーナを肩車し、皆の元へ駆け寄るのだった。
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