ハーメルン
宇宙戦艦ヤマト外伝 "BLACK BAD BUTCH"
第1話「新生BBB戦隊」
無限に広がる大宇宙、この無数の星々の煌きの中に、様々な生命の営みがある。西暦2203年。辛うじて「ガトランティス戦役」に勝利した地球連邦であったが、多くの艦船と将兵を失い疲弊し切っていた。そんな地球の事情を宇宙は知ってから知らぬか...脅威が差し迫りつつあったのだ。
地球圏外縁 第11番惑星宙域
第99特殊戦略戦術機動打撃群
パスファインダー級早期警戒管制艦 CRS-85≪ペネムエル≫
CIC(戦闘情報センター)
レーダー手「現在、レーダー半径に敵影認められず。」
戦術行動士官「通信、早期警戒機と僚艦のプロケルからは❓」
通信手「両者とも異常なしとの報告です。」
戦術行動士官「艦長、こちらCIC戦術。こちらのレーダー半径並びに展開中の早期警戒機と僚艦プロケルの監視状態問題なし。」
艦橋
艦長「分かった。引き続き監視させろ。通信、我らが艦隊旗艦にご報告だ。」
通信手「はっ。」
早期警戒管制 ペネムエル達より少し離れた宙域
同艦隊 旗艦 アンドロメダ改級戦略指揮戦闘航宙母艦
ACVBC-99≪デア・エクス・マキナ≫
艦橋
通信手:栗梶 花充(くりかし はなみつ)「司令、早期警戒艦≪ペネムエル≫より入電、「本艦並びに僚艦プロケル及び早期警戒機は警戒/監査続行中。現在異常なし」との事です。」
副長:金田 明雅(かねだ あきまさ)「今の所"凪いだ海"の様ですな。」
艦長兼艦隊司令:多田部 拓郎(おおたべ たくろう)「静か過ぎますね。今頃土星圏じゃ艦隊総旗艦≪アルデバラン≫率いる総旗艦艦隊が出張って「雷王作戦」が始まろうとしているのに。」
眼前に広がる漆黒の宇宙に点々と点在するカラクルム級の動きも物も言わぬ残骸を見つめながら土星圏の地球連邦防衛軍総旗艦艦隊の活発な動きとは対象な静か過ぎて何も起きなさ過ぎなこの第11番惑星を見てボヤく多田部艦長兼司令。
金田「ははは、それにしても脇役とはいえ我々まで出撃とは。」
多田部「ガトランティス戦役が終わってから人手不足にさらに拍車が掛かりましたもんね。私ら本来"研究開発実験艦隊"の名目で成り立ってますけど、側(はた)から見たら立派な独立機動艦隊ですから。それに「"黒いモルモット"さん達にとっては良いデータ収集の場でもあるだろ❓」的な事思われたんでしょうね〜。」
砲術長:烈禍 剛(れっか つよし)「それって俺達バカにされてねぇか司令ッ⁉️」
戦術長:高佐田 修斗(こうさだ しゅうと)「落ち着け烈禍。お前も分かってのことだろ❓」
技術長:手邦 薫(てくに かおる)「まぁ、我々新生BBB戦隊、正式名称「第99特殊戦略戦術機動打撃群」はアンドロメダブラック級の略称であった「BLACK BERSERK BATTALION:黒色狂戦士大隊」から「BLACK BAD BUTCH::黒色不良艦隊)」と名称されましたが、「人が制御する無人艦隊」の研究開発部隊という性質上、不本意ながら"モルモット扱い"も当然ではと...。」
烈禍「おいガリ勉❗️そこは否定しろよ‼️」
手邦「いや、私はその...。」
金田「やめないか❗️作戦中だぞッ❗️」
「モルモット扱い」について口論する部下を制する副長 金田。
多田部「ストップ❗️皆の気持ちは分かるけど喧嘩はやめてちょうだい。その手の扱いしてる奴のことなんかほっとけよ言わしときゃ良いから。我々が艦に髑髏(どくろ)を刻んでるのはなぜだった⁉️」
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