みんなで楽しい体育のお時間。
──午前は座学。午後は武具や体術の訓練+任務等の呪術師としての活動。
簡単な説明書きにはこう記されていたが、蓋を開けてみれば意外にも未知のものが多かった。
基礎的な高校相当の勉学も扱っていたが、半分以上は呪術に関する専門分野であり、初めて聞く単語ばかりだった。基礎、ということでしっかりと覚えたが、先が少し心配になってきている。
「午後からの体育は二人組に分かれての呪力使用厳禁の体術訓練するから!互いの了承があれば訓練用の竹刀とかの使用はOKだけど、怪我だけはしないように!とりあえず真希、巡ペア。棘、パンダペア。これで宜しくぅ!変な癖が付かないようにローテーションで組ませて行くからそこは心配しないでね。」
「「「「はーい(おう)(うーす)(しゃけ)」」」」
「五条先生、眼はどうします?」
「そうだねぇ。じゃ、授業の終わりに僕と模擬戦やろっか。前見せてくれたやつも直接見たいし、巡の実力軽くだけど測ってあげるよ」
「了解です。」
「巡は眼が術式じゃないのか?」
「すじこ。」
「僕の六眼みたいなものだと思って良いみたいだよ。」
「俺の術式は六道呪術だ。火、水、土、風、雷の五属性と陰陽の力を合わせて六道。得意なのは火かな。規模が大きかったりして周りに被害が及ぶ場合が多くて使い勝手が悪いからあんまり使ってないけど、万能系の術式だね。」
「ツナ、すじこ。」
「校庭がめちゃくちゃになるから今回はその眼だけ使うこと。あ、でも手加減しなくて良いからね。」
「手加減しなかったらどっちみち規模がデカ過ぎてヤバそうなんですけど。」
「僕が相手なんだから大丈夫でしょ。さ、話しててもなんだし僕先行ってるからね〜。」
「あれで御三家の一つの家の当主って……大丈夫か呪術界。」
「ツナマヨ。」
「時間の無駄だ。行くぞ。」
「へーい。2人とも、行くぞ。」
三十歳近いと聞いたのに廊下を走っていった担任の落ち着きの無さに、先行きが不安になってきている巡である。真希の待たせてても問題無いだろという言葉に全員で頷き、皆んなで話しながら時間には遅れないように運動場に向かった。
「おい、なんで臨戦態勢になると呪力纏ってんだてめぇ。体術の時間だぞ。」
「いや、なんか、癖で……抑えろ〜、収まってくれ〜。……よく分からないけど抑えられたからヨシ!」
「なんかムカつくな。」
「感覚派だな。」
「しゃけ。」
「いや、なんかこの頃の訓練っていったら実家の裏山で斬り合い殴り合いだったから、戦うってなったら無意識で纏っちゃうみたいで。」
「どんなヤツらとやってたんだよ。」
「KUMAとかINOSISI、あとはTAKAかな?」
「今のイントネーション絶対違うよな。」
「しゃけ、明太子。」
「あ、巡の実家の裏山ちょっと調べたんだけど、範囲ギリギリだけど神域に分類される事がわかったんだよね。だからその熊とか猪だっけ?普通の動物じゃ無くて、性質的には精霊に寄ってるんじゃ無いかな。知らなかった?」
「普通に大木引っこ抜いて投げてきたり、ソニックブーム撒き散らしながら飛んできてたんだけど……あれが普通じゃないのか?」
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