十一話(大和終焉)
春奈「東矢、咲ちゃんから通信」
東矢「どうだった?」
春奈「無事、説得を成功させたって」
東矢「ふぅ、よかった・・・」
春奈「今子供や女性を優先に輸送艦に乗せてるって」
東矢「わかった」
幸谷「東矢!牽引の準備が終わったぞ!」
東矢「OK!じゃあ、帰りますか!」
艦隊が帰投の準備をしているとき、レーダーに艦影が映った。
索敵手「っ!て、敵艦隊探知!」
東矢「総員戦闘用意!数は!」
索敵手「10以上!内2隻はかなりおおが・・・」
突如、辺りが真っ白になり、あちこちで爆発音が聞こえた。
そして再び真っ暗になると辺りには船の残骸が浮かんでいた。
東矢「な、何が起きた?」
春奈「こ、これは・・・」
東矢「どうした!」
春奈「・・・空母アリゾナ、ヒューストン、共に轟沈・・・その他米艦艇多数撃沈破・・・」
東矢「なっ・・・こちらの被害は!」
春奈「巡洋艦矢矧、五十鈴、駆逐艦磯風、浜風、霞、朝霜轟沈!」
東矢「救助挺下ろせ!残存艦艇も乗組員の救助に当たれ!」
春奈「了解!」
東矢「康太郎!大和を艦隊の前に出せ!」
康太郎「と、東矢さん・・・」
東矢「どうした?」
康太郎「機関部が先ほどの攻撃で壊滅しました・・・」
東矢「なっ・・・」
幸谷「機関だけではない。主砲副砲もほとんどやられた・・・今浮いてるのが奇跡だ・・・」
康太郎「東矢さん、いえ、艦長。この艦もいつまで持つか不明です。すでに多くの乗組員が死亡し浸水が酷いです」
東矢「・・・生存者は?」
康太郎「・・・不明です」
東矢「・・・負け、か・・・」
幸谷「そうだな・・・、俺は、認めたくないが・・・」
東矢「・・・なあ、幸谷。さっきの攻撃・・・」
幸谷「ビスマルク改、だろうな・・・」
康太郎「ビスマルク!?」
ビスマルク改は、ドイツが建造した大型戦闘空母だ。
要塞砲をはじく装甲と艦首に付いてる80㎝砲が特徴で2番艦ベルリンと共に世界最強の空母として大西洋で暴れている。
東矢「まさか、あの砲があんな威力があるとは・・・」
幸谷「おそらく気化弾だ。噂では街を更地にできるらしい・・・」
乗組員「か、艦長!生存者を集めてきました!」
東矢「・・・たったこれだけか?」
艦橋に集まったのは東矢達含め僅か17名だった。
東矢「・・・仕方ない・・・総員退艦!遺体もできるだけ運ぶぞ!」
全員「はっ!」
東矢「春奈!各艦に救助要請!」
春奈「分かった!」
1月8日午前6時22分、大和退艦命令、臨時旗艦を駆逐艦響へ移行。
6時45分、大和、沈没、92名の内、離艦したり出撃している者含め23名生還。
この砲撃でレンギラン・フォーバ海軍大将は戦死、戦艦大和、空母アリゾナ、ヒューストン、巡洋艦5、駆逐艦13、潜水艦3隻轟沈、戦死傷者3170名、行方不明者822名、航空機31機の損失をし、撤退。
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