ハーメルン
聖闘士セイヤッ! 水晶哀歌~水晶聖闘士になった俺の華麗なる生存戦略~
第8話 思い通りにならないのが人生だなんて分かりたくない生存戦略
描写されているだけでもタンカー爆破とか、政府要人を暗殺して紛争を助長するとか、かなりエグイ事もやっている。
あれ、多分マッチポンプかます気なんだろう。
困っている所に救いの手を差し伸べて、って具合に。
裏を気取らせずに手を差し伸べているところしか見せないから、教皇の判断は常に正義に見えるワケだ。
誰か気付けよ、とは思うが……それを気取らせないからこそ、十数年も正体を隠し通せたんだろうけどな。
いっそ聖域に乗り込んで暴露大会でも開いてやるか?
駄目だな。
いくら先生でも、教皇と比べればどっちを信じるかなんて論ずるまでもない。
カミュ辺りならワンチャンあるか?
頭がおかしくなったか、邪悪の手先扱いされてボコられて終わりだ。
悩ましいな。
何が起こるかの予想は付くが、それがいつどこで起こるかがハッキリしない。
移動時間についてはテレポートを駆使すれば多少の差異はどうにかなるが、事が起きるまでそこで待機、とはいかないからな。
まあ、海の件はこっちも対策を取らせてもらったが!
嫌がらせ程度かもしれないが、何もやらないよりはマシだ。
少なくとも、ただの雑兵崩れじゃあアイツ等の相手にはならないだろう。それに、一度は襲う側に回っていた連中だ。相手の手の内を理解しているのはデカいからな。
名誉挽回の機会に、アイツらも震えて喜んでいたからな。きっと大丈夫だろう。
陸の件については、彼らがいれば任せられるんだが……どうだろうな?
それを確認するためにも、早目に日本に行くべきか。
星矢や氷河の証言があれば、間違いなく受け入れられはするだろうし。
……いかん、な。
どうにも考える事が多くて、思考が纏まらない。
フリーシナリオタイプのゲームのあるあるだな。
序盤から出来る事が多すぎるとシナリオを先に進められない、ってのは。
……。
…………。
下手の考え休むに似たり、とも言うしな。
――ここは初志貫徹。
俺の華麗なる生存戦略のためにも、先ずは確かな後ろ盾アンド有力なコネをゲットすべし!
という事で、いざ行かん――老師の下へ!!
やはり、頼るべきは先人の知恵よ?
第8話 思い通りにならないのが人生だなんて分かりたくない生存戦略
五老峰の大滝を前に、聖域から老師と呼ばれる笠を被った小柄な翁――童虎は、今日も変わらず坐している。
ある者は、あの翁は十年近くあの場所で坐しているのだ、と言い。
またある者は、あの翁は自分の祖父の代からあの場所に坐しているのだ、と言う。
なぜ、そこに坐しているのか。
誰もその理由を知らず、問われた童虎もそれを語る事は無い。
龍星座
(
ドラゴン
)
の青銅聖闘士、紫龍の師であり、善悪をはかる要たる
天秤座
(
ライブラ
)
の黄金聖闘士にして、二百数十年前に起こった聖戦の生き残り。
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