ハーメルン
仮面ライダーレギエル
第六話「陽光と白銀」

「節制って、前からデータがあったんですよね」

PCをカタカタ言わせる春子の横で、菜摘は首を傾げた。春子は一瞥ののちそうよと端的に解答。

「日向葵も……確認されていた?」

「いいえ。融合解放した姿も未確認よ。ドールが確認されていたという感じ」

「そうなんですね……」

「前はあそこまで統率取れてなかったけどね。ドールも一度地島の邪魔をしたぐらいだし、力を試してたんでしょうね」

「湖冬の邪魔を……」

「出来心じゃない?やろうと思えばいくらでも出せただろうしいけないってやめたのかもね。タガは外れっちゃったぽいけど」

いつもの皮肉じみた態度でコーヒーを流し込み、菜摘へキーを渡した。
節制、彼女の使っていたアルカナキー。

「使いなさい」

「ありがとうございます。……そういえば」

菜摘の視線は卓上の抽出機へ向かう。

「日向葵のこれも、やっぱり黒田を名乗る男から?」

「……さあね、彼女は全く話そうとしないっていうか。口を開けば雨野菜摘と地島湖冬ですって」

「……ッ、……ええと、黒田を名乗る女もいるそうですね」

「ええ。鋼誠の証言によるとね。どっちも抽出機をばらまいてる……夫婦なのかしら」

「かもしれませんし……まあ偽名な気も」

「足取りが分からないわねえ。……魔術師は、抽出機は使ってたの?」

「分かりません、手元しか見えず……」

ダメかと頭をかく春子。話題転換……というほど変わる話でもないのだが。彼女はPCの画面に二体のシェイドを映す。太陽と月だ。

「こいつらは抽出機が確認された最初の連中」

「まだ捕まってないんでしたっけ」

「そ、正体もわかってない」

画面に映るそれは、豪快な印象と流麗な印象の怪物のように見える。
悪魔や天使の見え方は、個人差がある。三次元的な存在ではない肉体故だ。

「何か……化学兵器によるテロを画策してたとか」

「酸性雨ってのが有力な説だけど分かってないのよ」

逃げられた際に残された装置たちの写真が映る。様々なガジェットを組み合わせたDIY兵器だ。

「……そう言えば明路さんと……留一さんは?」

「取材」

「取材!?」

全力で振り返る菜摘を若干鬱陶しそうにしつつ、春子はコーヒーを飲みながら続ける。ブラックで砂糖もミルクもないペットボトルだ。

「天使と違ってバッチリ認識されるし装着の様子もしっかり撮ってるからねこっちで。違法薬物を使って暴れる犯罪者を取り押さえる装甲……ってのがシナリオよ」

「にしては模様が独特ですよね」

「ほんとにね。あの文様ないと悪魔に効かないから消せないのよね。まあ浅井さんの趣味って言っても納得できる感じでしょ?」

「確かにそうですね。変に隠すよりいいんでしょうね」

「そりゃそうよ。あー、ただ。初手の取材は実はニュースじゃないのよね」






第六話「陽光と白銀」






「刑事ドラマ?」

「ええ、最近多いでしょう?違法薬物云々」

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