そこで見てれば? それしか出来ないんだし。
「ブルー! どうしたのブルー!?
オートーなさいっ!」
自然の雄大さを思わせるような、美しい峡谷。
3人の部下を従えて歩くメスガキ刑事が、無線機に向けて懸命に声をかける。
発信先は、現在単独でランボーを追跡しているハズの、メスガキブルー。
だがいくら言葉を投げようとも、いっこうに彼女から応答は無い。
デカちゃんの声に、次第に焦りの色が混じり始める。
あの子マジメだけど、テンパるとまわりが見えなくなるトコあるし、ダイジョーブかしらん……? みたいな感じだ。
ブルーは以前にも、道路脇の排水溝に落ちてしまった子猫を救出しようとして、周囲にあったビルを3つほど倒壊させてしまった事があるし。
ペンタゴン並の強固な防衛力を誇り、この町の全てを司る【メスガキシティのマザーコンピューター】にハッキングをおこなって、「なんとか海外エロサイトを観れるように出来ないもんか」と頑張ってしまい、後でメッチャ怒られた事もあるのだ。
良い子だけど猪突猛進な所があるブルーちゃんを、彼女はいつも気に掛けているのだった。
「……ねぇボス! あれウチのヘリじゃなぁ~い?
ブルーあんなトコに居んじゃ~ん☆www」
イエローの指さした方に、みんなが顔を向ける。
いま自分達がいる大きな崖。その眼下に広がる渓流の傍に、すでにエンジンを停止しているヘリコプターが停まっていた。
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