ハーメルン
レッドキャップ:ヴィランにTS転生した話
ショック・ユア・ハート part2

シャワーヘッドから水が流れ落ちる。


「ん〜♪フフ〜♪」


オレは鼻歌まじりにバルブを閉めて、タオルを取り出す。
頭をガシガシと拭いて、鏡を見る。

そこには自信に満ち溢れたナイスガイが立っている。
長身、映える金髪……筋肉質な身体。

オレはシェービング剤を肌に塗り、カミソリを手に取る。
髭を剃り、水で顔を洗い、またタオルで拭いた。


オレの名前はハーマン。
ハーマン・シュルツだ。

歳は24。
職業は……そうだな、悪い男(バッドガイ)って所かな。

人呼んで『ショッカー』。
イカす名前だろ?

何でそう呼ばれてるかって?
ちょっと昔の話をしよう。

オレは昔、天才だった。
おっと、今もだけどな。

天才だったオレは、どんな金庫でもブチ壊せる手甲型の衝撃波発生装置……『バイブロ・ショック・ガントレット』を開発した。

ソイツを使って、そりゃあもう大暴れしたさ。
幾つもの銀行から金を奪って豪遊生活。
いつしか『ショッカー』と呼ばれるようになった。

……まぁ、長くは続かなかったけどな。

今思い出してもムカつくぜ……あのクモ野郎がオレをブン殴って務所にブチ込みやがったんだ。

務所で才能を持て余してたオレはフィスク……ウィルソン・フィスクの旦那に救い出され、今では忠実な僕ってワケだ。

オレの目的はただ一つ、あのクソッタレなクモ野郎をブチのめす事だ!

……あ、あとは金だな。
金は大事だ。
あっても困るもんじゃねぇ、そうだろ?


オレは衝撃吸収スーツを身に纏い、腕に『バイブロ・ショック・ガントレット』を装着する。
衝撃波を放つには、それなりのエネルギーがいる。
カートリッジ式のバッテリーが要るんだが……オレは予備を腰のベルトに装着する。

今回、『A.I.M』だったかと『ライフ財団』の用心棒をフィスクに頼まれた。
よく覚えてないが、今回の取引のセッティングをやったのがフィスクらしい。

オレはそれをスマートに終了させる為、用心棒をやってるって訳だ。

いつもの格好になったオレは、部屋の外で待機してた船の乗組員と共に移動する。
コイツらもフィスクの手下だ。
つまり、オレの同僚って訳だな。


「ここで少し待機していてくれ」


そう言われて部屋に入る。
部屋の中には黒いスーツ姿の強面共がいた。

……こいつら、素人じゃねぇな。
『A.I.M』のエージェントか。
もしくは『ライフ財団』の私兵か。

まぁ。
集まり方に微妙な亀裂がある。
恐らく2チーム、別々の奴等が集まって出来た集団だ。

なるほど、『両方』だな。


「ハーマン殿、今回の任」

「おっと……オレ様の事は『ショッカー』と呼んでくれ」


声を掛けてきた男の発言を遮った。
男が少し不機嫌そうな顔をするが……マスク越しに睨みつけて黙らせる。

この仕事は侮られたら負け。

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