ハーメルン
愛こそが最高の宝と信じるラブヒーローはどこか壊れてる
ラブヒーローは割と申し訳なく思っている
シャボンディ諸島から次の島へ行くには、サニー号に『シャボンコーティング』という物を施さなければならない。
コーティング師のレイリーが言うには、最低でも3日はかかるそうだ。
そのため麦わらの一味は、3日後まで海軍大将がいる島の中で命を懸けたサバイバルを行う事になった。
しかし......。
海軍の人間兵器『パシフィスタ』。
海軍本部化学部隊隊長であり黄猿の部下『戦桃丸』。
パシフィスタ一体だけでも、麦わらの一味が集まってやっと勝てる程の相手である。
それを総括する戦桃丸まで出てきたとなると、もはやルフィ達に勝ち目はない。
「ここは逃げよう! 一緒じゃダメだ、バラバラに逃げるぞ!」
船長であるルフィが、一味全員に号令を掛ける。
ようは3日後まで生き残ればいいのだ。何も馬鹿正直に真正面から戦う必要はない。
そうして、彼らが逃げようとした所で。
「やっと来たか......黄猿のおじき」
海軍最高戦力の1人である大将黄猿が、その場に現れたのだった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「ヤベェぞ! 何とかしろ! そんな距離で食らったら死ぬぞ!」
フランキーが叫ぶ。
彼の目の前には、黄猿に背中を踏みつけられているゾロの姿があった。
黄猿の右足はピカピカと光っており、人の命など簡単に奪えるレーザーが充填されているのが一目で分かる。
「今、死ぬよォ〜」
ゾロの命を奪わんと、黄猿が足を振り下ろそうとした瞬間。
何処からともなく現れたレイリーが彼の足を蹴り上げ、ゾロの命を救った。
弾かれたレーザーは空に飛んで爆発し、太陽よりも明るく付近を照らす。
「......冥王、レイリー」
「おっさん!」
鬱陶しげに伝説の海賊を見つめる黄猿と、ボロボロの姿で叫ぶルフィ。
「ゾロを連れて逃げろォ! 今の俺たちじゃあ、こいつらには勝てねェ!」
「......潔し。腹が立つねェ〜」
レイリーは逃げていくルフィ達を見送り、今この場で一番厄介な黄猿を食い止める為に戦闘を始めた。
老いたとはいえ伝説の海賊団の副船長。
久しぶりに握った剣だというのに、海軍本部大将の黄猿とほぼ互角に渡り合っていた。
「ルフィ君達の方にも手を貸したいが......!」
「海軍大将1人止めてまだ欲張られちゃあわっしの立つ瀬がない。いい加減にしなさいよォ〜。......それに」
黄猿は戦闘の最中、ニヤリと笑う。
「向こうにはどっちにしろ、
ゼ
(
・
)
フ
(
・
)
ァ
(
・
)
ー
(
・
)
先
(
・
)
生
(
・
)
が向かってるんでねェ〜。何をしても無駄なこってェ〜」
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