ハーメルン
大学生、上杉風太郎。インフルエンサーでホストやってます
第4話
「ええっ!わ、私に振るの!?」
「なにカマトトぶってるのよ。もう私達二十歳よ二十歳。こうやって堂々とお酒も飲める立派なレディ。芸能界なんていうイケメンパラダイスに身を置いていて、まだ膜があるなんていう戯言を吐かないわよね!今夜は絶対根掘り葉掘り聞いてやるわ!」
「に、二乃!なんてハシタナイ!表現を考えてください!」
「こんなの大人のガールズトークの序の口よ!と言うか五月にだけは注意されたくないわね!むしろ五月が一番エロエロなんでしょうが!どうせ毎日毎日フー君とパコパコパコパコ怠惰で耽美な堕落した大学生活を送ってるんでしょう!羨ましい!一晩代わりなさい!」
「なあっ!わっ!わ、私と上杉君はそんな…!そんな…!」
「ホントなに言っちゃってるの二乃!?」
完全に火が着いた二乃にツッコむ一花。顔を真っ赤に染めて金魚の様にパクパクと口を開け閉めしているだけの五月。
「ふふふふ。こういう話になるとうまく躱されるのがいつもの流れだったけど、今日は違うわ!」
ドンっ!と完全に飲み切ったビールの大ジョッキを机に叩きつける二乃。「すいませーん!テキーラ5杯くださーい!」
「ええっ!焼肉屋にそんなのあるの!?」
「今夜は絶対逃がさないわ。私の勘が言っているのよ…5人の中の誰かがとてつもない隠し事をしているとね!」
♦︎♦︎♦︎
「すっかり遅れちまったな」
夕方に三玖から電話が来てたのに全然返せてなかった。
改めてスマホを見るとLINEが入っている。
フータロー今夜空いてる?会いたいな。
皆で集まってるんだよ。
長い時間いると思うから予定空いていたら、このお店に来てほしい。
▼マップピン共有
既読
「…もっと前に連絡してくれよ。まったく。でも場所は近いな…ん?」
ピロン
読んだね。
早く来た方が良い。
私もそろそろ自分を抑えられない。
既読
「…は?」
♦︎♦︎♦︎
「まず初めに告白してきたのは同じクラスのオムライス狂いのゴリラ。マッチョの癖に色白で三玖がホワイトゴレイヌって呼んでた奴よ。そいつが授業終わったら、私に手紙渡してきて呼び出してきたのよ。話したい事があります。って言う書き出しでね。もう私的にはその時点でナシだったわ。なんで手紙?とりあえずシャネルのバッグを貢がせたわ。
そんで次はキャラ付けなのか知らないけどいつもチュッパチャプス咥えてる金髪ポニテ。
こいつが授業でチョコレートケーキ作ってきて私に持ってきた。愛する君の為に。ってケーキにプレート付けてキザったらしくね。しかも生地の焼きが足りなくてマズイし。
とりあえずLINE交換してあげたらいきなり、君か。君以外か。とかいう謎のポエムと共に自撮り送ってくる奴で秒でブロック。アップルギフトカードを貢がせてるわ。
はい!私は話したから五月の番よ!フー君がどんな体位でするのが好きなのか教えなさい。あとエッチに入る時の導入の流れよ。映画見ながら身体くっつけてイチャイチャからの流れなのかしら。フー君から直球で「しようぜ」って言ってくるのかしら。それとも五月からさり気なくラブホに誘うのかしら。玉虫色の答えは要らないわ。きちんと描写して」
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