帝楊学園、初日。あるプロデュエリストの活躍
名門、帝楊学園。
才災にとって、初めての授業だ。
「私は才災勝作。今は休止していますが、プロリーグに所属しているデュエリスト。それでは、授業を始めます。」
まずは基本的な事項から教えようとした才災に対し、スッと手があげられる。
「才災…先生」
「何でしょうか?」
「この授業の意義を、お願いします。」
「ふむ。」
「デュエルモンスターズは確かに広まりつつありますが、たかがカードゲームです。それを授業で学ぶ意義が分かりません。」
流行しているのは知っている、だが、わざわざ学ぶ気にはなれないという事だろう。
「デュエルモンスターズは多額の金が動き、政界、財界に次ぐと大きく期待されている市場です。だからこそ、日高校長先生は学ぶ必要があると判断され、私が呼ばれました。」
「日高校長が…わかり、ました。」
こういう反応はあまり想定していなかった才災だが、授業を始める事にしたが…。
「すみません、私。そもそもデュエルってよく知らないんです。」
「なんと…。」
これは、思ったより遅れている。ここからある程度デュエルが出来るようにするというのは、一苦労だ。
「では。デッキを持っている方。私とこの場でデュエルしてくれませんか?」
その声に1人の男子生徒が立ち上がり、女子生徒が立ち上がろうとしたが、直後に着席する。
「名前は?」
「金上 焔児(かねがみ えんじ)。」
「では、始めましょう。先攻、後攻は君が選んでください。」
「…わかりました。では先攻をもらいます」
「「デュエルッ!!」」
才災 ライフ4000
手5 フィールド
魔法・罠
金上 ライフ4000
手5 フィールド
魔法・罠
「先攻、ドロー。俺は魔法カード、デビルズ・サンクチュアリを発動。メタルデビルトークンを特殊召喚。さらに手札からジェスター・コンフィを特殊召喚。二体のモンスターをリリース。絶対服従魔人を、アドバンス召喚。」
「攻撃力3500。」
「カードを1枚伏せて、ターンエンド」
才災 ライフ4000
手5 フィールド
魔法・罠
金上 ライフ4000
手2 フィールド 絶対服従魔人
魔法・罠 伏せ1
「デュエルは、このようにターンを交互に行っていきます。ただし、先攻は攻撃宣言が許されていません…攻撃が可能なのは後攻から。その後はお互いに攻撃が可能になります。私のターン、ドロー!」
「罠発動。帝王の凍志。俺の融合デッキにカードが存在していない場合、俺の場の表側表示のアドバンス召喚したモンスター1体を選択して発動できる。選択したモンスターの効果を無効になり、このカード以外のカード効果を受けない。つまり」
「攻撃力3500であらゆる効果を受けないモンスターの出来上がり、ですか」
それまで見ていた女子生徒が隣の女子生徒に聞く。
「えっと、あらゆる効果を受けないって…だったらどうやって才災先生は突破すればいいの?」
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