ハーメルン
脳筋ネタキャラ女騎士(防御力9999)!
5 冒険者登録

 少なくとも、今すぐにどうこうはできない。

「はぁ……」

 思わずため息が出る。
 だが、めげている暇はない。
 ようやく町に辿り着けたのだ。
 ようやく俺の冒険が始まるのだ。
 まだ始まってすらいなかったのかと思うと、一気にやる気ゲージが下がっていくが、このゲージが一定値を下回るとトラウマメモリーが強制的に脳内で再生される以上、無理矢理にでもやる気を出さねば!

 うっしゃあ!
 行くぞぉ!

 俺は気合いを注入してから、冒険者ギルドへと足を踏み入れた。
 ドレスコードは一応満たしている。
 今の俺の服装は、森の入口の村で魔獣の素材と物々交換で手に入れた頑丈な服(田舎者丸出し)と、同じく村で手に入れた、引退冒険者のお下がりである古びた片手剣。
 鏡……はここまでの道中には無かったから、水溜りとかで確認したところ、冒険者に憧れて田舎から上京してきた女の子ですって言えば、十人中十人が信じそうな見た目だ。

 実際、冒険者ギルドに併設されてる酒場っぽいスペースで飲んでる冒険者達から、奇異の視線は感じない。
 ユリアの顔面偏差値とプロポーションだけは隠せないから、おっさんが舐めるような目で見てきたり、チャラ男っぽいのが口笛吹いてたりはするがな。
 うへぇ、気持ち悪い。
 違うとわかってても、こう言いたくなる。
 テメェらホモかよ!

「冒険者ギルドへようこそ。本日はどういったご要件でしょうか?」
「冒険者登録を頼む」
「かしこまりました。では、こちらにお名前をどうぞ」

 ホモどもの視線をできるだけ無視して受付に急ぎ、受付嬢に話しかけて登録手続きを開始した。
 手続きの内容は、さすがは誰でもなれると言われている冒険者というべきか、必要なのは名前だけ。
 犯罪歴すら聞かれない。
 大丈夫なのか、冒険者ギルド。

「では、こちらがあなたの認識票になります」

 そう言って受付嬢が差し出してきたのは、赤色の認識票(ドッグタグ)
 この世界の言語で『ユリア・ストレクス:Eランク』と刻まれている。

「冒険者の階級は六段階。見習いのEランク、新人のDランク、中堅のCランク、熟練のBランク、精鋭のAランク。
 そして、英雄と呼ばれる規格外のSランク。
 階級が上がるほどに名声は高まり、Aランク以上ともなれば富も名誉も思うがままです。
 あなたはまだ見習いですが、その領域を目指して頑張ってください」

 ニッコリと、好感を持たれるように計算されてるんだろう笑顔で激励を送る受付嬢。
 多分、登録する奴全員に言ってるんだろうな。
 しかし、定型文でも美人に言われるとやる気が湧いてくる。
 この方はユリアよりも悩ましいものをお持ちなので、より一層俺のやる気はバーニングだ。
 ユリアのあまり動かないクール系の表情筋を手に入れたことで、だらしなく顔が緩まないのもグッド。

 ちなみに、認識票の色は下から、赤、黄、青、銅、銀、金となっているらしい。
 実にわかりやすいな。
 上は大会とかのメダル。 
 下は信号機だ。

 その後も、受付嬢の簡単な説明は続いた。

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