ハーメルン
脳筋ネタキャラ女騎士(防御力9999)!
9 仲間の証

「ひぃいいいいい!? あぎゃっ!?」

 咄嗟に、まな板少女を抱えたまま化け猫の攻撃を避けてしまった。
 その結果、アッパーで脳が揺らされた上に、脇腹を剣でぶっ刺されてふらついてたチャラ男だけが化け猫の餌食になり、奴は頭から丸呑みという悲惨な末路に……。
 
「うっ……! おぇえええええ!!」

 キャットフードのようにバリボリとやられてる音を聞いて、まな板少女が吐いた。
 俺も吐きそう。
 ユリア戦闘モードの精神状態に引っ張られてなかったら、余裕で吐いてた。
 やっぱ、女騎士様のメンタルすげぇわ。

「ニャン」

 やがて、チャラ男をごちそうさました化け猫は、俺達に狙いを定める。
 ……逃げられる気がしない。
 俺一人なら頑丈さに任せて無理矢理振り切れただろうが、まな板少女を抱えたままだと無理だ。
 俺の技量だと、抱えたこの子を守りきれずに死なせる。

 だったら、戦うしかない。

「君、立てるか?」
「え、ええ」
「よし。強い子だ」

 俺の腕の中から抜け出して、まな板少女は自分の足で立つ。
 カクカクと膝が震えているが、俺だったら失禁してる自信があるから上出来だ。

「本当なら、私がこいつを引きつけている間に逃げなさいと言いたいところだが……あの速度で振り切られたら、君に追いつかせない自信がない」

 最高速度さえ制御できればと強く思うが、できないもんはできないんだから仕方ない。
 まったく、肉体(ハード)が良くても中身(ソフト)がダメだと、どうしようもないな。
 まあ、その肉体(ハード)もピーキー過ぎるネタキャラなんだが。

「だから、君は通路の端で、できるだけ体を小さくしておいてほしい。そして、奴が私だけに夢中になってくれたら、その瞬間を狙いすましてコッソリ逃げてくれ。いいね?」
「なっ!? わ、私も戦……」
「来るぞ!!」

 作戦会議が終了する前に、化け猫は飛びかかってきた。
 そりゃそうだよな!
 ショ○カーじゃあるまいし、相手の準備が整うまで待ってやる理由はない。

「ハッ!」

 俺は化け猫が飛び出したと同時に、こっちも制御できる範囲での最高速で飛び出した。
 ユリアの感覚に従った結果だが、多分近すぎるとまな板少女を巻き込むと判断したんだと思う。

 俺の剣がまっすぐに化け猫の額目掛けて突き出される。
 化け猫はそれを猫パンチで迎撃した。
 剣と爪がぶつかり合い……ポキッと剣が折れた。

「なぁ!?」

 あ、相棒!?
 くそっ! やっぱり、そこらへんの村でもらった中古の剣じゃこんなもんか!?
 しかも、剣が折れたせいで猫パンチが止まらなくなり、俺はそのまま爪に殴り飛ばされてしまった。

「くっ!?」

 例によって例のごとく、ダメージはない。
 だが、壁にめり込んで動きが止まってしまった。

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