ハーメルン
White and white(PSYCHO-PASS)
面会許可


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新六本木ヒルズ タワーレジデンス 最上階
東京が一望できる超高層マンション
そこに咲良の姿はあった


「だから何度も言っているはずだろう?
うちの娘はまだ事件の傷が癒えていない、
それを無理やり思い出させるようなことは…」

リビングで何やらいつものやり取りをしている父親
咲良はリビングに繋がる扉を少し開けて
隙間からその様子を覗き込んでいた

「もし色相が悪化すれば厚生省が責任をとれるのか!?
娘の将来にも響く、責任を取れるのかときいているんだ!」

声を荒らげる父親
相手はおそらく厚生省公安局
毎日のように連絡が来ていた

咲良は話したかったが自らアクションはとれない
どこでどのように監視されているのか分からない今
下手に動けずにいた


「…何…、公安局局長だと……
……っ……その代わりこちらから条件を出させてもらう
面会時間は10分、面会者は女性に限らせてもらう
…もし直接的な、娘を傷つけるような言動をすれば
即厚生省に申し入れをさせてもらう!」

そして通話を切る父親
娘のみを案じ呼吸を荒くしていた

「…あなた、咲良ちゃんは…」

すかさずそばに居た母親が父親の腕を掴むなり
話の内容を心配する

「…明日、公安局の人間がうちにくる
客間を用意しておいてくれ」

「そんな…咲良ちゃんに事件を思い出させるなんて…」

刹那父親が母親の手を振りほどく
そんなに荒れる様子の父親を初めて見て母親は驚きを隠せない

「…公安局局長命令だと
……さすがに、こちらも無視はできん…」

咲良はそっと扉を閉めると自室へと戻る

((…なんとか…何とか伝えないと…))

公安局の人間が来る、今回のことを伝えるチャンスだった
しかしどうやって?

自室へ戻ると椅子に座り必死に考える

((バレずに、伝える方法…))

暫く机に頭を突っ伏し考え込む

そして咲良は閃く

((あった、…あの方法なら上手くいく…))

面談相手は恐らく公安局の監視官、エリート中のエリート
この方法なら気づくだろうと期待を抱く


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「面会許可が下りた?」

宜野座が休憩中に非番の狡噛の宿舎へと足を運び
花橋咲良の面談が可能になったことを伝える

「ああ、つい先程俺が花橋咲良の父親に連絡をした
…ここ数日間毎日連絡したが突っぱねられて大変だったが」

そして突如、狡噛が食いつくように前のめりになる

「ギノ、俺に行かせてくれ
俺が…花橋咲良に…」

「残念だが先方は女性相手でないと許諾しなかった
よって常守と六合塚に行かせると既に決めてある」

ックソ
と小さく呟けばソファに座り直す狡噛

「心配するな、常守なら上手くやる」

「…」

どこか納得いかない様子の狡噛だったが

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