そりゃ美味い方がいいに決まってる
殺人犯とされ高速道路の追跡を振り切ってから3日目、コガサが死に親方が重症で病院と色々と悲しい出来事が起き罪悪感が湧き上がってきていた。しかしそれを考える力は今は無い。
カナデは、彼女は命の危機に瀕していた。
それは……
「腹…… 減った……飯ィ…… 」
最初は何処か町に着いたら食料を何とかしようとした。最初の夜は少し寝た後に考え無しに森のオフロード走りまくった、丸一日バイクで走った。
その結果が遭難だった。
今は腹が減り過ぎて集中力が切れ徒歩で川を歩いていた。取り敢えず川の水を呑みまくり空腹を紛らわすも腹の足しにもならない。
そして何か踏んづけてしまい目に入る。細長い茶色の柄の蛇を。なりふり構ってはいられない。これを逃したら死ぬかもしれないと脳裏に浮かび力を振り絞り頭を鷲掴み、蛇は腕に巻きついて抵抗するとカナデは蛇に噛み付く。
「んグゥぅぅ…… ングングング……」
ハッキリ言って美味い物では無かったらしい。生きている状態の蛇を皮ごと齧りついたのだから、しかも当然血抜きもしてない生の状態。でも食べ切らないといけないと感じ30分掛けて齧り付いて頭以外を完食した。
「幾らかマシになったけどな………」
ぐぅぅ〜〜〜……
足りない、全く足りない。他に何か、何か食べれる物は無いのか。川辺を更に歩くと以外にも野苺が生い茂っていたり、なんかよく分からない赤いキノコが生えていたりとしていた。流石にキノコには手を付けなかったが。
しかし、軽い物ばかりで腹は全く膨れないというかそんなに変わらない、少し食べ物を腹に入れたばかりか何かを食べたいという食欲が収まらない。
「もっと、蛇みたいな肉っぽい奴を…… ん?」
そんな時、都合よく目に付いた物があった。川辺に建物、川魚を逃がさない為に川は塞き止められる様にしている建物を。
「養殖場…… うっ……」
それは駄目だという罪悪感と少しくらいならという食欲が脳内で争う。結局は速攻で食欲に負け即行動に移した。
「電気柵じゃないな、ただの柵か」
金網の柵をよじ登り敷地内ひ入る。取り敢えず建物内に入ろうとするも案の定鍵が掛かっていた。それをそこら辺に石を手に持ち鍵をぶっ壊し中に入ると室内には冷蔵庫や銀行、黒いちょっと際どい服があった。
「何処の誰のだか分からないが服もボロボロだったから助かった〜… 良かった上着もあった。流石にこれまんま着るのはな…
おっ?飲み物にカップ麺、冷凍餃子とか色ある!ここ電気も通ったんじゃん!お湯も沸かせるし電子レンジもあるし、、、、ありがてぇよ」
冷凍食品を解凍、カップ麺に湯をいれ食べ始める。そしてそのままがっつき始める。
「うぅ…… は、犯罪的だ… うま過ぎだろ… うぅぅ…グス…」
その後、心行くまで腹一杯になるまで食べた。3日ぶりの文明的な食事会うま過ぎて夢中だった。
そして腹一杯になり仮眠用の寝所で少し休んでいる内に眠くなり寝てしまった。
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