個性把握テスト
「個性把握テスト?入学式は?ガイダンスは?」
「ヒーローを目指すお前らにそんな悠長してる時間は無い。雄英の売り文句は自由な校風。それは俺たち教師側もしかりだ。」
ニヒルな感じで口元を上げて相澤はそれらしい事を言う。理解はできるが納得は
できないし共感もできない。
「お前ら中学の頃、個性禁止の体力テストはやっているな?ソフトボール投げや幅跳び、50m走なんかの事だ。この個性社会、それを禁止した体力テストなんて合理性に欠けるが文部科学省の怠惰はいまさらだ。故にこの雄英では個性を解禁する。」
人間じゃなくなった影響か、俺は民意や共感性羞恥・変化に対する恐怖なんかにまったく関心がなくなった。世間は他人と違う考えや革新・大規模な変化なんかに敏感で不変であろうとする傾向があるが、雄英はそんなやつらよりは大分マシなようだ。
「入試の首席は爆豪だったな、お前中学のソフトボール、何メートルだった?」
「67メートル。」爆豪はぶっきらぼうにつぶやく。
「じゃぁデモンストレーションだ、円からでなければ何をしてもいい、個性を使って投げてみろ、ただし全力でだ。」
相澤先生から爆豪にボールがパスされ右手で受け取る。一呼吸ののち右腕をふり力の入れ方を再確認したあと爆豪は大きく振りかぶり投げ爆ぜた。
「死ねぇぇぇ!!!」
・・・爆豪、今ここでその叫びは意味分からんて。追加で言わせてもらえばお前の
死ねは軟弱だ。あまりにもそこに込められた心が軽すぎる、そこ二文字は本来もっと重い言葉なんだよ。っても身内の死を体験しないとこれは分からんわな。
【測定完了、記録705、2m】
「まずは自分の最大限を知る、ヒーローの素地を構築するための合理的手段だ。
俺たちに爆豪の記録を見せる相澤先生が姿と口で語る。
「705メートル!?すげぇ!」 (このタイミングだ!)
「個性を思いっきり使えるなんてo[[まさか面白そうなどと嘯く輩はいるまいな?]]
え?」
ここで相澤先生が言うセリフは鮮明に思えている。だからこそ同年代の俺が言う事で意識の差をより大きく自覚させよう、他者と戦う者の意思の持ちようをな。
「我らは早くて3年後ヒーローになる。他者を救うため悪を除くために汗をかき血を流し、政府の公認によって個性を行使する。その背中に命を背負う役割だ。
【面白そう】、その程度の心根でここにいるのならばヒーローになる資格はない。
そうは思わんか・・思いませんか、通算除籍154回の相澤先生?」
「大神に大体言われてしまったがそういう事だ、もしそんな心構えなら今回のテスト最下位は除籍としよう。
「「「「「「え、は、はああああああぁぁl!!??」」」」」」
「事故・災害・身勝手な敵、数えきれない災難・理不尽。お前たちが立ち向かうのはそんなピンチばっかりだ。俺達雄英はお前たちに苦難を与え続ける。pursueultraの精神で乗り越えてみせろ」
皆の顔付きが変わった、不安と焦躁と決意の混じった顔だ、悪くない。
(大神さん少し冷気が漏れてます、抑えて下さい。)
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