ハーメルン
PSYCHO-PASS Sinners of the System[case.4 再会の白] ーReunited with White
崩れる微笑
「すごい規模の倉庫ですね…」
車を降りると目の前には巨大な物流倉庫。
航空機やトラック、様々なドローン。
また、珍しく完全に機械管理ではなく
人の姿も多くあった。
「完全機械化を行っていないなんて珍しいですね?
なにか理由でもあるのですか?」
六合塚が一宮に問いかけると
ニコニコと満面の笑みで答える、
「機械はとても便利です、ミスもなければ事故も起こさない
まさに優秀な"機材"
しかし、我々は人の"目"も大事にしてます
機械が細かく管理を行い、最終的には
生身の人間でチェックを行っています
この会社の昔からのポリシーといいますか…」
「全てを機械に頼らない…成程ね…」
関心するように倉庫を見上げる六合塚。
「では、中に案内しましょう
念の為こちらのヘルメットを着用してくださいね」
ヘルメットを手渡されいよいよ内部へ。
六合塚は列の一番後ろで興味深そうに、辺りを見る仕草をしながら
微かにデバイスで倉庫の形や、周辺の地図を確認していた。
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薬品は鉄製の箱に全て梱包され
次々とトラックや輸送機に積まれていく。
シルバーの鉄製の箱には、
"トランスペアレント製薬"と誰もが知るロゴマークが印字されており
箱は全て環境問題の観点も含めて、
全て回収を行っているらしい。
環境問題にも視点を向けられ、徹底した管理体制。
人の手も使い最終チェックも怠らない姿勢。
指摘する点はどこにもない。
「素晴らしい管理ですね
従業員の色相もクリアカラー…」
「ありがとうございます
こうして国民の皆様に薬品を届けられるのも
従業員の日々の頑張り……
…おっと、管理部から内線が、
少し失礼するよ
舟橋くん、宜しくね」
一宮のデバイスが鳴ると、申し訳なさそうに姿を消す。
残された舟橋が返事をすれば
にこりと4人に笑みを向ける。
1人、会社の人間が姿を消し
今がチャンスだと常守達は目を合わせる。
「舟橋さん、少し倉庫内を見学させていただいてもよろしいですか?
もちろん立ち入り禁止区域などありましたら近づきませんので」
「はい、もちろんです
ただ大型の重機やドローンがありますので気をつけてくださいね?
…そうですね…広くて迷子になっても大変ですし
よかったらこちらのマップを使ってください」
舟橋から送信される倉庫内のマップ。
見学者用に作成されているのか、とても分かりやすく大まかに作られていた。
「一般の工場見学者用のマップで申し訳ないのですが…
20分後に再びこちらの倉庫のエントランスに集合でいかがでしょうか?」
「はい、分かりました
ご親切にありがとうございます」
常守が礼を言うと
4人は二手に分かれて倉庫内を捜査することに。
常守、雛河ペアは2階
霜月、六合塚ペアは1階を重点的に回る事に
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