ハーメルン
PSYCHO-PASS Sinners of the System[case.4 再会の白] ーReunited with White
最低最悪な状況
・・・・・・・・・・
港区一丁目 台場
何十年も昔は、商業施設などでかなり栄えていた場所。
しかし今では一部は廃棄区画になっていたり、
使われていない物流倉庫などが立ち並んでいた。
発信機の示す場所は
既に使われていない小型機専用の飛行場。
その敷地内にある輸送機の倉庫だった
2人は車を停め。、ドミネーターを手にして錆びれた
鉄格子の門を開けると敷地に足を踏み入れる。
「飛行場……
もしかして航空機でも使うつもり?」
「どうだろうな
…でも、もしあの密入国者たちと薬品に直接的関係があれば
なんとなく辻褄が合う
もしかすると案外この場所が入り口になっているのかもな」
この辺りは警備ドローンも少なく、抜け道はいくらでもある、。
様々な可能性を2人は思い浮かべつつ、ゆっくりと倉庫内へ足を踏み入れる。
「あの謎の数字の羅列の場所がもしここなのであれば
薬品の入った鉄の箱は自動的に開くはず
……そうなれば即刻あの会社に
強制捜査ができるわ……」
「…こんなに簡単にバレるような場所なら
わざわざ数字で誤魔化さないはずだと俺は思うが」
「ここがゴールじゃないって事?」
「そういうことだ、恐らくその箱とやらは開かない
必ず次の目的地があるはずだ」
倉庫内には、もう動かないであろう小型の航空機や、軍用のヘリまで放棄されていた。
発信機を見る限り、恐らくはトラックから既に積み込みを完了されている様子が見てとれる。
「宜野座さん、二手に別れましょう
私は直接薬物の入った箱を抑えます
宜野座さんはトラックを調べてください」
「輸送機が飛行機やヘリだった場合、その場で離陸する可能性も否めない、危険だ」
「その前になんとか止めてしまえばこっちのものです
…薬物が乗せられていたトラックにも何かカラクリがあるかもしれません
そのまま走り去られて証拠隠滅なんてされたら最悪ですから
……命令です、執行官」
頑固な霜月が引くわけないと半ば諦め、ため息を吐く。
「…………分かった
でも自分の身を最優先にしろ、変な気は起こすなよ」
宜野座はそう零すとトラックのエンジン音が微かにする方面へと向かう。
霜月は発信機の元へと駆け出す。
倉庫はかなり広い、そのままどこかへ逃げられてしまえば
計画が全て無駄になる。
((絶対追い詰めてやる、トランスペアレント社……))
ドミネーターを握る手が一段と強くなる。
当たりを警戒しつつ、目的地へと向かうと
かなり大きな軍用の貨物輸送機が停められていた。
機体にはC-123Kと記されており
やたら機体の胴体が大きい型のようだった。
「……何これ……デカすぎ…
…えっと……入り口は……」
薬品の入った箱は既に機体の中へ。
恐らく、無人トラックに引っ付いていた積み込みドローンが
運び出したのだろう。
生きた人間の気配も、姿も、一切感じなかった。
入れそうな入り口の扉を無理やり引くと、錆びた音を鳴らしながら開けられる。
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