細マ×ゴリマ×彫刻×事なかれ主義=誤算
2人とも負けず嫌いなのだろう。
事実上このふたりの決勝戦だ。プールサイドの視線は第一、第二コースに——一部、危ない視線が平田に——のみ注がれている。
オレも普通に上から見たいレースだったな……
無いものねだりしても仕方ないので、スタート台に登る。そして、飛び込んだ。
「フハハハハ、これでこそ空条承太郎だねぇ。私の全力をもってして一歩及ばないとは。流石と言わざるを得ない」
僅差の二着でゴールしたらしい高円寺は、髪をかきあげながら気持ちよさそうに笑っていた。
「Nice fightだ、承太郎」
「やれやれ、どっちが勝ったのかわかったもんじゃあないぜ」
2人とも全力を出し切ったらしく、流石に肩で息をしている。……本当に見たかった。
神々の決戦でも見た凡夫のように体育教師は顎が外れたのか口を大きく開けたままにストップウォッチを見続け、正気に戻ると2人を水泳部に勧誘している。
水泳部の小野寺たちが空条の所に駆けていくのを横目に見ていると櫛田が話しかけてきた。
まぁ、今回は空条たちの活躍でオレのタイムもさほど目立っていなかったようだし、結果オーライと言っても良いかもしれない。
オレは目立たなければそれで良いのだ。
←To Be Continued
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