ハーメルン
PSYCHO-PASS -confrontation of orphen-
忍び寄る影



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公安局 アーカイブ保管室

複数のPCが並んでいる部屋の一番片隅に、とある人物の姿が。
昼間ではあるものの、他に人は居らず、
ここに来るまで運良く、刑事課の人間にも会っていなかった。


「……サンクチュアリ、特区……
採掘場……」

検索ワードを入れていくと、ズラっと過去のアーカイブ情報が現れる。

「((青森の特別行政区サンクチュアリ
管理を任されていたのは主に経済省。
……潜在犯隔離施設なのに変
……あぁ、レアメタルの採掘が絡んでるからね…))」

カタカタとキーボードに手をかける
しかし、それ以上の情報は見つからず、そもそもこの施設自体が既に封鎖されている。
特に変な箇所は見つからず、ただの暴動事件だった。
どうやら、重要参考人が2人いるようだが黒塗りもされていた。

「((この資料の情報提供者名、報告書作成者、関係者の名前は……))」

資料の最後の最後のページまで確認していくと
見慣れた名前が載っており、舞白は眉を顰める。

「刑事課一係監視官…、霜月美佳
…執行官 宜野座伸元、六合塚弥生……」

これ以上、ここの端末では何も確認ができない。
恐らくは彼等に聞くか、彼らの端末を手に入れるか……

こっそり彼らのPCに触れるチャンスを探すことも可能だが、今日中に確実に出来るとは思えなかった。

「((美佳ちゃんが安易に話してくれるわけが無い。
……恐らく六合塚さんも……ノブ兄も…))」

そうとなれば、強硬手段に出るしかない。
舞白は様々な方法を巡らせ、一つの方法に考えつく。


「どう考えても、この方法しかない。」

どうにか、日付が変わる前までには
情報を手に入れたいと考えていた舞白。

検索履歴を全て削除すると、PCの電源を落とし
当直勤務へと向かう

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「お疲れ様です。
須郷さん、六合塚さん、朱さん」

一係 刑事室にて職務についていた3人に声をかける。


「あれ、舞白ちゃん。まだ勤務開始まで1時間もあるけど…」

舞白は宜野座の横の、自分のデスクに荷物を置くと、不思議そうに顔を向けてくる常守に笑みを向けた

「今日、いつも通ってる道で事故があったって情報が入って。回り道になるので早めに出たら、結局早くついてしまって……」

「舞白ちゃんの家って、あの海岸沿いの所だよね?
……確かにあの辺はあまり多く道も整備されてないし、大変だったわね」

特に何も疑う様子は無く、舞白の言葉を信じているようだった。

「一昨日の事件で個人的に気になることもあったので、ちょっと調べ物ついでに、早めに出勤しますね。」

「無理はしないでね?舞白ちゃん。
大変な事件続きで、疲れてると思うし……」

「これくらいどうって事ないですよ?」

常守と会話をしていると、突如背後から気配が。
舞白は振り向くと、須郷が何やら申し訳なさそうな表情を浮かべ立ち尽くしていた。

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