ハーメルン
ゼロの異端者 
5

フーケの隠れ家のある森へ馬車を走らせる。御者は案内も兼ねてロングビルが務めることとなった。
 
「それにしてもフーケって魔法が使えるってことは貴族なのかしら?」
 
「貴族が盗賊なんて恥知らずな真似するわけないわ!絶対違うわよ!」
 
「・・・・・いいえ。世の中には国の事情で家を取り潰されて、仕方なく盗賊や傭兵をやっている貴族もいる見たいですよ。」
 
「・・・・・・と言う訳よ、あんたって結構世間知らずよね!」
 
「////う、うるさいわね!ちょ、ちょっと忘れてだけよ!////」

ルイズたちは騒ぎ出す。そんな中、サイトは眠気に襲われていた。そして彼の意識は眠りにつく。














サイトは不思議な夢を見た。

「何で!?何で何も出てこないのよっ!!」
 
目の前には見覚えのある少女・・・・・・たしか・・・ルイズ・フランソワーズ・ル・ブランド・ラ・ヴァリエール。何か叫んでいる。周囲の蛮人たちは彼女を見て大笑いしていた。
 
「さすがゼロのルイズだな!」
 
「サモン・サーヴァントすらまともにできないのかよ!」
  
ルイズはヤジを飛ばした連中を睨みつけ、言いかえす。
 
「うるさいっ!見てなさい!あなたたちの使い魔なんか遠く及びも付かないほど 強く!美しく!気高い使い魔を召喚してみせるんだから!」
 
そして彼女は杖を掲げ、集中し、心の底から念じながら呪文を唱えた。
 
「宇宙の果てのどこかにいる・・・・・・わたしの僕よ。神聖で美しく!そして、強力な使い魔よ! 私は心より求め、訴えるわ!・・・我が導きに、応えよっ!」
 
ドーーーーーーーーーーーーーン!!!!!!
 
そして大きな爆発が起き、砂埃がその場にいた全員の視界を覆った。
 
「私の・・・っ!私の使い魔は!?」
 
ルイズは必死になって目をこらした。

「これは!?」

召喚したソレは、彼女の元に飛んでくる。自身の手に降り立ったソレを見たルイズは、笑みを浮かべた。














「!?」

サイトは目を覚ます。辺りを見渡すと、そこは見知った馬車の中だった。

「夢・・・?」

自然と視線がルイズに向いた。

「な、何よ!?」

急に視線を向けられ、ルイズは顔を引き攣らせる。だがサイトはなんでもないと言わんとばかりに鼻を鳴らす。

「まあ、いいわ。それより、アンタ!一体何者なの?姫様とどういう関係なの!?」

ルイズに詰め寄られるが、サイトは無視を決め込む。

「言っておくけど、姫様に手を出したら許さないわよ!姫様には将来を誓った人がいるんだから!」

「!?」

ルイズの言葉にサイトは目を見開く。

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