第14話:遭遇
「...」
今俺は、ピンク髪こと瑞希と、紫髪の先輩こと類先輩と一緒にいる...が。
「ほうほう! 体からシャボン玉を出せると。」
「でね~、そのシャボン玉が何かに触れた時、そこから何かを奪えるんだって!」
「......あのさ。」
「「うん(おや)?」」
「...別に、その、悪霊を隠したいわけじゃあないんですけどね。」
「...でもなんで、お前が説明してるんだよ、瑞希!」
「ええー!? 本人だけじゃ、信憑性ないでしょ?」
「いや、そもそも、なんでこんな話になってるんだよ。」
「俺、ただいつも通りにフラーっと屋上に来ただけだぞ。」
「類がさ、ジョジョの悪霊について気になったみたいでさー、だから、友達のボクが色々説明していたのだよ♪」
ん-、俺にプライバシーはないのかな?
...ま、瑞希が、俺のことをここまで話せる人ってことは、相当信頼できる人なんだろう。
...それでも、信頼できる=ヤバいやつではないことじゃあないからな。
「...ところで、響助君、君は悪霊以外にも、腕っ節がすごいっと、瑞希から。」
「瑞希~...」
「あはは...」プイッ
こいつどこまで喋りやがったんだ。
「...ま、そうですね、負けず嫌いだったので。」
「負けず嫌いなだけで、大男や、武器持ちに圧倒する力、どんな格闘技ができるのか、ますます興味が湧いてきたよ。」
マジでどこまで言ってるの。
「はぁ...別に何かを学んだことじゃあないですよ。」
「え、そうなの?」
「テレビだとか、動画とかで見たのを真似してるだけです。」
「つまり、我流ってことかい?」
「まあ、そういうことになりますね。」
「え、でもこの前、ブレイクダンスみたいな動きしてたじゃん。」
「あれも、やり方の動画を見て真似しただけ。」
「なにそれ...天才?」
「喧嘩の天才って...そもそも俺は天才なんかじゃあねえよ。」
「負けるのが嫌いだから、やり続けた、ただの馬鹿さ。」
「フフ...なるほど、それが君の強さなんだね。」
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下校時間になったな。
今日は、昼休みを終えると、そのまま下校だ。
家帰ったら、動画アップロードしないとな。
「ジョジョー、一緒に帰ろ~!」
「へいへい、さっさと帰るぞ。」
なんだかんだで一緒に帰ることになった。
「ねえ、ここのクレープ屋、美味しいんだって!」
「へー、そうなんだ、俺、結構クレープ好きなんだよな。」
「じゃあさ!、今から寄ってみる?」
「そうだな、どんな感じに美味しいか気になるし。」
クレープはスイーツの中で上位にくるほど好きなんだよな。
「なぁ、アンタ。」
後ろから声をかけられた。
「...はい?」
振り返ると、おそらく俺と同じ年あたりの男がいた。
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