ハーメルン
新田剣丞のマガイ物になったので、悪役ムーブを決めて暗躍したい
もう1人の剣丞、吉野と暗躍しはじめるのこと
「ーーー故にこの捻じ曲がった当世を安定させる為、朕は『お前』を生み出した、という訳だ、理解したか?」
「
なるほど…そういうことか
(
はあ…わかりました
)
。」
「うむ、ではこれから朕の理想の日の本の新政誕生の為に励むといい。」
「
ふん、任せておけ、仕事はこなす
(
まあ、他にやることないですし、頑張ります
)
。」
「ははははっ!良いぞ良いぞ…『お前』であれば朕が生み出した真の新民達にあだなす、武士共相手にも裁きを下せようて…」
話なっっが。
あの後、これはどう言うことかと吉野に質問するとご丁寧に解説タイムがはじまったのだが…まあ、長い。
吉野特有の古風で回りくどい言い回しのせいで普通の文脈ですら理解するのにも一苦労いるうえに、「これ知ってて当然だよね?」みたいな専門用語バンバン使って説明してきやがる、俺がちゃんと原作ゲームやってるユーザーだったから良かったものの全くゲームやった事ない一般人が憑依してたらどうしてたんだこれ、俺ですらイライラし過ぎて顔面殴りたいってなったのに普通の人頭の血管切れるんじゃねぇの???
つーか、ちゃんと要点絞ってわかりやすく喋ってくれ、会話はキャッチボールであって自分が気持ちよくなるためにマスかくもんじゃないんだぞ。
仕方ない、俺がある程度代わりに解説しよう。
吉野の話はこうだ。
外史…実際に良く知られてる歴史を『正史』って呼ぶんだが、その歴史とは異なり、かつあり得る物語の総称。
あり大抵に言うとパラレルワールドってやつだな、この戦国恋姫ってゲームなら『もしも、戦国武将が全員女の子だったら』ってことだ。
正統な歴史の流れである正史と区別する為に外史って呼称を使うんだが本来この正史と外史ってのは決して結びつくことが無く完全に個々に独立して存在している。
だが、この『外史』に異物が発生した…それがこの戦国恋姫の主人公である新田剣丞ってわけだ。
正史を紡いだ世界から外史に来てしまったもんだから当然この世界…『当世』に影響が出る、具体的に新田剣丞がこの当世にて作り出した最たる物が『鬼』だ。
鬼って言うのは戦国恋姫に置いて、戦国恋姫序盤から主人公の前に登場し人を襲い、人を喰らい、時には女を襲って孕ませる、紛れもない人間の大敵である異形の怪物のことだ。
新田剣丞がこの当世にくるまでに居た鬼っていうのは言ってしまえばバグ、外史であるがゆえの世界の誤作動に過ぎない物だったらしい。
放っておけば時間が解決して知る人ぞ知る、伝説の存在として終わるはずだったのだが…新田剣丞がこの当世にて鬼と対峙してしまい『この世界には鬼がいる』と認識した事で、いよいよ持って鬼という存在が本当に確立されてしまったのだ。
鬼という存在が確立しまったことで、この世界は鬼という存在に理屈をつけようと働いた。
まさか"無"から鬼が発生するわけもなく、何か他の要因で鬼が誕生し増殖している…その理屈付けで誕生、及び復活したのこの吉野なのだ。
鬼を操る首魁にして、かつて日の本全土を支配しようと企んだ稀代の野心家である吉野の目的はただ一つ。
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