やらないといけなくなったから、やるがなんでこんなことに‥‥まぁ、マドリッドーリで相手の首相のエマニュエル・エーザナティアを拘束できなかったら終わりだからいいか。
空を飛ぶのは楽ではないが向こうはレーダーや対空砲が不足してるのだからまだ簡単だろう。まず陸上部隊が東に向かい、東に対しての大規模攻勢をしてるように見せて、相手が油断している間に強襲をかける。
司令部にも東に攻勢をかけると何回も連絡をして、一気に司令部が通信量を増やしてると攻勢だと実際の通信で思わせる。
敵首都降下部隊はオルトーとリーデルを始めとする部隊で行く。そして、爆音のイスパニア王国国歌を流してそちらに意識が行くようにしたらいいだろう。目的が威圧などと思われるように細部にもこだわろう。出撃しないガスコー人らを集めて、彼等が得意なガリ版刷りで大量に首都は内部の王国主義者および義勇兵に紛れ込んだ王国主義者により包囲されたとばらまく。
相手が混乱している間に爆撃とともにこちらが降下して、敵の大統領官邸まで一気に行く。そこにエマニュエルがいない可能性もあるがやったということが重要なのである。
そうしようと命令を出してから俺は寝たが、朝起きたときには秋津島観戦武官が集まっており、彼らが催し物をしてくれるらしく、許可を求められたので快く受け入れたのだが、そこから数時間後に集まった先には楽器を持つ秋津島観戦武官がいた。
「音楽か‥なるほど。確かに。」
レコードを持ってきていたりとそういう場面が多いこの派遣軍であるが頑張って彼らが練習した音楽は下手だとしても価値はあるだろう。なぜならば努力には無償の価値があるのだから。
「これは帝国軍のために我々秋津島の音楽をマーチに作り直した曲です。」
音楽が進むと聞いている帝国軍人もリズムを取るがそれ以上に俺は気になったことがあった。どう聞いても吉志舞マーチバージョンでほぼ自衛隊マーチの怪獣大戦争マーチに近い。縁起でもない。
やめてくれとも言えずに聞き終わると帝国軍人達は立ち上がり拍手をする。礼儀だからな。
彼らは彼らで帝国軍人として帝国国歌を返しに歌って、このまま出撃となった。
この曲で出撃するとか悪い予感しかしないが、まだメアリー・スーがいるわけでもないし、作戦は失敗して帰ってこれて俺は予備役になるだろう。戦いの場より俺にはまぁまぁ平和なところにいるほうが似合うのだ。
帝国軍旗が翻るイスパニアの空の下、そう強く思った。
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