地球の危機に立てアンドロメダ!
「14万8000光年……?」
「ん? 何かおかしな事を言ったか?」
ガミラス艦隊を圧倒的な力で殲滅したアンドロメダ。その後は沖田艦より発せられた停船命令に素直に従い艦内の臨検に応じていた。
そして、その間に少女───アンドロメダは尋問を受ける事となった。相手は本人(艦?)たっての希望により特別に山南が───当然監視はあるが───行った。全く隠し事をする素振りすら見せない彼女によって話はかなり順調に進む……かと、思われた。
話の最初、アンドロメダからの希望で宇宙戦艦ヤマトの現状を話し始めた際のイスカンダルまでの距離で齟齬が生じたのだ。
「イスカンダルまでの距離、ですよね? それならば約16万8000光年では?」
「んんん? いや……14万だな」
謎の齟齬に山南が端末で確認するが、そのに記されていた数値は間違いなく14万8000という物だった。それに彼女は怪訝な表情を浮かべ、少し目を閉じて考えるような素振りを見せる。
「……おかしいですね、私のデータベースには確かに16万と……」
「データベース?」
「私は本艦に内蔵されているデータベースにアクセス出来るのです。実際にヤマトの記録も入っていますし……」
「凄いな……少し待ってくれ」
「どうかしましたか?」
と、そこで彼が眉間を押さえ、天を仰ぐ。
「そうか……そちらのヤマトはもう帰っているんだな」
「はい。元いた世界ではヤマトは西暦2199年2月11日に地球を出航、同年12月9日にコスモリバースシステムを持って帰還しました」
「出航日にかなりズレがあるな……こちらでは出航したのは10月8日だ」
「な……それは、間に、合うんですか」
彼女はショックを受ける。彼女のいた世界では2200年上旬には地球人類は絶滅するだろうという試算がされていたのだ。
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