13話
今俺の目の前にいる石田と同じ滅却師らしい男たち。
一人は敵のリーダーで一護と戦っており、もう一人は今俺の前に立っている。
後ろには女破面の傷を治している織姫がおり動くことが出来ない。
どうも敵は積極的にこちらを狙う気配もないし、一応裏腹さんもいるが油断するべきでなないだろう。
一護が戦っている今俺が守らなくては。
目の前の男を観察する。
石田のように滅却師の衣装に身を包んでおり、体格的には一護と同じくらいだが服の上からでも筋肉質なのが見て取れる。
顔は黒髪、黒目で典型的な日本人だ。
なんというか・・・ヤンキー味のない黒髪の恋次?のような風貌だ。
「!?」
男は静かに一護達の戦い見ていたか思ったら、急に銃を構え一護に発砲した。
咄嗟に射線に入って弾丸を巨人の右腕で防いだが
予想よりも遥かに重い衝撃が身体を突き抜けるっ!
「む。」
唯の弾丸が過去の強敵たちを思い出させる。
この男も強い。
「お前が俺の相手か。」
弾丸を防がれて初めて気付いたかのように、俺を見る。
一瞬、一護、織姫や浦原さんの方に視線を送るが特に何かするつもりはないようだ。
最後に俺を見てほんの少し目を見開いて感情の見えない目でこちらを凝視する。
まるで観察されているようで居心地が悪い。
「なんだ?その力は?雰囲気的に聖文字の力に似ているような・・・?」
「聖文字?これは自然と使えるようになった能力だ。何かの技術というわけじゃない。」
「技術じゃないのか?・・・ふーん、能力、生まれつき?気になるな。」
滅却師の男が拳を構える。
どうやらやる気のようだ。
「少し興味が出た。行くぞ!」
次の瞬間、滅却師は既に俺の懐で拳を振りかぶっていた。
何とか見えてはいたが、動きが間に合わなかった。
だが滅却師は無防備な俺の胴体ではなくワザワザ右腕を狙ってくる。
右腕の盾で攻撃を受ける。
ドゴォ!!
「ぬお!?」
想定を超える威力に右腕を後方に強く引っ張られるような形で、体勢が崩れる
咄嗟に次撃を悪魔の左腕の拳撃で相殺するが、続く拳のラッシュに防戦一方だ。
「ぐうっ!が!ぐう!?」
マシンガンのような連撃が襲ってくる。
俺は必死に右手を盾に、左手でけん制するが相手もそれを拳で弾いてくる。
「なんだその能力は?理屈は分からないが・・・酷く似ている。自分を起点に霊力で鎧を構成して・・・能力を付加、効率が・・・。こんな感じかな?」
バゴオ!!
「ぐわああ!?な、なにが・・・ハァ!?」
突然桁違いの衝撃が襲ってきた。
鈍い痛みを我慢しながら滅却師から距離を取り、自分の右手を確認する。
[9]前話 [1]次 最初 最後 [5]目次 [3]栞
現在:1/4
[6]トップ/[8]マイページ
小説検索/ランキング
利用規約/FAQ/運営情報
取扱説明書/プライバシーポリシー
※下部メニューはPC版へのリンク