第8話 アガシオン入手しました
【高級式神】を入手する具体的な算段が立ったことで、ダンジョンアタックに対するモチベーションがウナギ昇り。しかし気分上々なときこそ勝って兜の緒を締めよ。
という訳で、修行用異界低層の探索だけに注力するのでなく、今まで通り製造班でアイテム作成とミナミィネキの個人指導もバランス良く。さらに将来日本各地の異界を回ることを考えて、自動車普通運転免許取得のため教習所にも通ってます。自分と式神の装備二人分を持ち運ぶにはステーションワゴンかミニバンが便利だからね。
しかし、こんな簡単に戦闘に対する意識が変わるとは思っていなかった。スタンクニキに嵌められて一度痛い目にあってから、心の底にずっと戦闘に関する恐怖を溜まっていて、それが無意識のうちに自分を縛っていたのだと思う。
自身の理想を投影した高級式神を迎えるに相応しい男になりたいとカッコつけてるだけなのに、高揚感で無理やり恐怖を押し込めなくても体が動くようになった。
もちろん、覚醒直後の勇気と無謀を取り違えた蛮勇ではなく、内心でリスクとリターンを計算していけるいけないの判断を冷静に下せるようになった。と思う。まぁこれは自分が一歩踏み出せたと感じているだけで、横から見たら五十歩百歩なのかも知れないけど。
そうそう、冷静な判断と言えば、エドニキに高級式神作成の注文を一つ追加した。
ウ○娘モデルのキャラをベースにするが、ケモ耳とケモ尻尾は無しの完全人型でお願いしますって。完全に人と同じ姿という方のメリットを重視した。
エドニキは理解を示してくれたが、製造班の一部の人が『ケモノっ娘の良さを分からぬ愚か者め!』と大騒ぎしたらしい。そんでもって『他人の性癖にケチ付けるな!』と言う人が出たあげく大乱闘に発展したとかしないとか。
【俺たち】ってほんと馬鹿だよね。もちろん俺も人のこと言えないけど。
*
世間がゴールデンウィークとなりお休み気分が蔓延する中も地道にお勤めをこなし、五月後半になって念願のレベルアップ。
Lv4になって新たに覚えたスキルは【ポズムディ】。物理サブアタッカー兼ヒーラーと、オールドRPGのクレリックスタイルをまんま踏襲してます。
それよりLv4になって【アガシオン】を入手でき、偵察と術アタッカーを任せられるようになったのが大きい。
現状は平均Lv4の【地霊ノッカー】を主に相手にしているが、今後の適性狩場としてはもう少し奥、平均Lv6【地霊コボルト】、平均Lv6【妖精ゴブリン】、平均Lv7【夜魔インプ】、平均Lv8【妖精ジャックフロスト】、平均Lv9【妖精ジャックランタン】あたりを狙う方向に切り替える。
……と思ったのだが。
アガシオンが戦闘に参加するには自立思考がいまいち弱い。逐一こっちが指示するのも面倒で、戦闘パターンを定型化しておかないといけない。
アガシオンがレベルアップすればAI部分も改善されていくとのことだが、狩場移動するにはもう少し時間がかかりそうだ。
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