少年と双子と大量発生
ライズ視点
~東3番エリア~
俺達は今ハッコウシティを出発して東3番エリアにあるピケタウンに向かってライドポケモンを走らせ続けていた
どうも最近ピケタウンで新しい掘り出し物が見付かったらしい
まるで二足歩行の猫が纏う鎧のような物だそうだ発見者はカルボウの進化に関わる『イワイノヨロイ』と『ノロイノヨロイ』と同じで新たなカルボウの進化が見れるのではないかとカルボウに見せた所なんの反応も見せなかったらしい
だが俺は二足歩行の猫が纏う鎧という部分に引っ掛かった
ポケモン図鑑の説明を見る限りニャンターにはまだ複数のフォルムが隠されているらしく、そのフォルムチェンジにはなにかの『装備』が必要となるらしい
「なぁレティ……どう思う?」
「んー、実際に見てみないと分からないけど二足歩行の猫のポケモンってあんまり居ないよね?ガラルやアローラのニャースはともかく……この地方にそんなポケモン居たっけなぁ……」
「そうだよな……記事を見る限りニャースには合わなそうな形と大きさだ
そうなるとやっぱりニャンターに関わるものと見るのが妥当だと思う」
「んにゃー、なーんか見覚えある気がするのですがにゃ……思い出せないにゃ」
荷車からひょこっとニャンターが顔を出す
「危ないからしっかり捕まってろ」
「はいにゃ!旦那さん!」
「それにしても潜鋼のヌシね……明らかそれっぽいのが通った跡と思われる場所がいくつか見えるわね」
「あぁ……」
俺達が進む東3番エリアは中央付近に大量のトンネル場の穴が空いており、それが天然の落とし穴のような形で複数の大穴を空けていた
おそらくこれがヌシの被害なのだろうが……明らか数ヶ所どう見ても違うやつが掘ったような穴もあるのでどうとも言えない
少なくとも今は危険すぎて採掘作業はほぼストップしているらしい
「ブロロロォ!」
「ブロロロン!ブロロロン!」
「わぁ、ブロロンが何匹か付いてきた!?」
「ん?こいつらやたらと……」
「ええ、人慣れしてるわね……よしよし」
「ブロロァア♪」
ブロロン達と走っていると何故かどんどんブロロンが増えて群がってくる
「なぁヴィオ、レティ」
「何かしら……いえ、聞きたいことは分かってるけどちょっと認めたくなくて……」
「あはは……」
俺はこのブロロンの『大量』の群れを引き連れていて何故疑問に思わなかったのかを後悔する
「これ……人慣れというか……やたらと人懐っこいブロロンの大量発生場所に突っ込んだんじゃないか?」
「少なくとも大量発生は確実ね……」
「何匹いるんだろ……もう数えるのに疲れてきちゃった」
明らかにこのブロロンの群れは100匹を越えている
元々警戒心が薄かったのか何か群れ全体が人に良いことでもされたのかやたらと人懐っこい
だがな……
「これ……ピケタウン入れるか?」
「やめてちょうだい……現実を突きつけないで」
「まぁ……ジュンサーさんが来そうだよね」
「「「「「ブロロ?」」」」」
とりあえずこの状態でピケタウンに入るわけにもいかないので一旦ニャンターにジュンサーさん達のいる交番まで先に出向いて事情を説明して貰って俺達はピケタウンの近くでキャンプを設営することにした
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