少年と双子と鋼泥の鎧★
レティ視点
~東3番エリア~
うう……酷い目に合った……
「ヴ……ヴィオ姉……ライズ君見てないよね……」
「ライズはギギネブラの方向いてたし服が口に咥えられてたのに気付いて潔く正座して目を瞑ってたから多分大丈夫よ」
「よかった……って全然良くないよ!?」
折角ライズ君が配慮してくれたのにこれじゃ私達が理不尽だよ!?
「ライズなら大丈夫よ、無駄に頑丈だし」
「そういう問題なの!?」
「それに……もし少しでもレティを見てたら記憶が飛ぶまで殴るだけよ……」
「ヴィオ姉!?」
とりあえず私は鞄に入れていた自分の着替えをライズ君が気絶している内に着ておく
お……起きない……よね?
私は着替えながら何度かライズ君を見たけど若干悪夢でも見てるのかうなされながら気絶していた
「……や……やめろ……それ以上血を……血を吸うな……」
私はその寝言を聞いた瞬間にギギネブラを見る
するとギギネブラが冷や汗だらだら流しながら顔をそらしている
「ライズ君……まだ吸血されてたんだね」
「ギ……ギギ」
あれ?そういえばヴィオ姉もギィギが居たよね
「ヴィオ姉は大丈夫なの?」
「何がかしら?」
「吸血」
「あぁ、この子ちゃんとあんまり痛くない所を噛んでくれるし余分な血しか吸わないからちょっとした瀉血みたいな感覚なのよ
足りない分はヨガで補うそうよ」
「ヨガで補うって何!?」
って事はギギネブラは余程ライズ君の血が好きなんだなぁ
…………
「…………」
顔を180°程そらしているけど
すると軽い地響きが聞こえてくる
「あら?」
「ミミズズ……じゃないね」
「ズズズミミ?」
すると地響きがどんどん近付いてくる
「うわぁ!?」
「ズズミッ!?」
「揺れてる……けどこれは地面が揺れてる訳じゃないわ!?揺れ方がおかしい!」
「ッ!こいつは!」
するとライズ君が急に目を覚まして飛び起きる
「ライズ君ッ!?起きて大丈夫なの!?」
「なんの事だ?ってかなんで俺こんな所で」
あ……軽く記憶飛んでるわこれ……
「ってそうじゃない……この空間事態が揺れてるこの感じ……こいつは覚えがあるぞ!」
すると空に大きくヒビが入る
「ウルトラホールが開くぞ!!」
パリィィィィイイイイン!!!!
空がガラスが割れるように砕け散る
割れた空間の奥には網目のような白い潜がある妙な空間が広がっていた
「ッ!?!?」
すると私はその奥にある血のように赤い瞳を見てしまう
なに……あれ……
瞳を見た瞬間に圧倒的な恐怖が心の底から沸いてくる
全力で警鐘を鳴らしている……逃げろ……逃げろと
「ラ……ララ……ラ……イズ……君……あ……あれ」
「お前も見たか……」
すると平然とした様子のライズ君はまるで慣れているかのように言う
ヴィオ姉ですらかなり青ざめた表情してるのに……
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