不死身の狂戦士
(あの怪物が宇宙からテレポートしてきたのを見るに、あのガキは空間移動系の能力でも持ってンのか?)
だとするならば厄介だ。
もし白い少女が空間移動系の能力を持っていると仮定した場合、その移動可能距離は数百キロ以上はあるだろう。
何せ、あの怪物は宇宙にいた。
何処まで飛ばしたかは詳しく計算していないが地上から大気圏までは大体、五〇〇キロはある。
それ以上の距離を十一次元という特殊演算を行い、自身の隣へとテレポートさせるなど、一方通行ですら出来るか怪しい。
と、するならば、あれも魔術という事だろう。
(───いや、待て)
一方通行はあの時の出来事を遡る。
その時は何気にスルーしていたが、他に誰かが気になる言葉を発していた。
(妙な事を言ってたな────なンだったか…確か……『令呪』、だとか)
あの黒髪の少女。
まるで、あの現象を知っているかのような口ぶりだった。
(聞いてみる価値はあるか…)
そうと決まれば行動は早かった。
一方通行は能力使用モードを切ろうと思ったが金髪の少女の正体不明の力がある限り、それは得策ではないと思った。
別に戦闘になろうが構わない。
その時は、足の一本か二本弾けばそれでいい、といった気楽な気分だった。
「オイ、聞きてェことが─────」
一方通行は声をかけながら振り向いた。
しかし、一方通行が振り向いた先には、黒髪の少女はおろか、人の姿すら何処にもなかった。
「────全員解散か
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