ハーメルン
真剣で猟犬に恋しなさい!!
『夢については持ちつ持たれつ』

あのテロ騒動から一ヶ月。
俺は足の火傷と、骨折を担当していた皮膚科と外科の医師から診察結果を聞く。
リハビリをしていた為、今は松葉杖を使って普通に歩けるほどには回復している。
瓦礫の衝撃で折れた骨は少し折れ方がいびつだったのもあって普通の骨折より治りが遅かった。

「先生、俺の容態の方はどうなんですか?」

俺は冷静に聞く、幾ら激昂(げっこう)して慌てたとしても治りが速くなると言う事はない。

「完治はしているがやはり重みで折れた分、治りが悪かったな」
「そうだったんですか」
「まあ、理由は事故だから不運というしかないがね」

そう言われて俺は外科の診察室を出て、皮膚科へと向かい担当の先生から聞いてみる。

「完治はしているね、この状態まで2週間はかかったが問題はない……ただ」
「ただ?」
「精神科へ行って診断してもらいたい、ある事について調べたほうがいい」

皮膚科の医師に真剣な顔をして言われる。
まあ、診察って受けられる時に受けといて損はないもんな。

少し気は進まないが精神科に行って、診察室を通り医師の目の前に座る。
話の内容としてはどういったものなのか気になるな。

「で、一体何を調べる気なんでしょうか?」
「君に今からある映像を見せる、君の精神面にあの事故がどれ程の影響を与えたか知っておかないとね」

俺は次の瞬間、炎が轟々(ごうごう)と燃えている映像を見る。
その瞬間足に痛みが走った、いやそれ以外にも異変が起きている。

「グッ!!」
「痛いかね?」
「はい、痛いどころか熱さや景色まで……」
「やはり『フラッシュバック』現象が残っているか……」

フラッシュバックってあのトラウマとかでなるって言われる……。
心的外傷でなるから縁はないとは思っていたけどどうやら心の深い所で残っていたみたいだ。

「精神的に健康である場合でも『夢』で見たり『恐怖』とかで残るからね……」

精神科の医師は深刻な顔で言ってくる。
こればかりは恐怖心を薄めるか、深くにしまいこんでよっぽどの事が無いと呼び覚まされないようにする。
もしくはショック療法でとてつもない惨状とかの景色であの景色に慣れさせるか。
……流石に一番最後の案はダメだな。

俺は少しばかり足を押さえたまま診察室を出て行った。

.
.
.

そのまま二ヶ月をリハビリの為に病院で過ごすように医師の人たちに言われる。
その間にトーマ、準、英雄、ユキたちと遊んでいた。
トーマは勉強をしているのか顔をあまり見せない、それでも俺達と遊ぶ時は年相応に楽しんでいた。
そんなある日の事……

「気になる事がありまして……院長室に行こうかと思っているのです」

トーマが言い出した事は少しばかり危ない感じがする、俺はその感じたものを信じてトーマに対して警告を発する。

「やめておけよ、そういう秘密を探るのは危ないぞ」

勘があのテロ以来とても冴えるようになったのも理由の一つだ。

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