ハーメルン
幻次元ゲイム ネプテューヌ 白の国の不思議な魔導書 -Grimoire of Lowee-
Act.9 蒼い女神

世界中の迷宮。
道中のモンスターを蹴散らしながら進んでいると、突然サイレンのような音がダンジョン内にけたたましく鳴り響いた。

「な、何…?」
「…警報?」

突然の音に不審がるわたし達。
…こんなダンジョンに警報? いやいやそんなのあるはずないし、だとしたら…

「ネプギア達がなんかやらかしたんでしょー。まったく、何やってんだ、かっ!」

ラムちゃんがそう言いながら向かってきたモンスターを杖で殴り飛ばす。
…もし本当にネプギア達が原因なら、急いだ方が良いかもしれない。
この音でモンスターが集まっちゃうかもしれないし。

「…急ごう」

行く手を塞ぐモンスターを氷の剣で斬り捨てながら、わたし達は奥へと進んで行った。










「わ、わ…全部動き出しちゃいましたよ!?」
「不味いわね、流石にこの状況は洒落になってない…!」
「あ、あわわわ…」
「ど、どうしよー!?」

少し奥まで進んでくると、巨大な機械のモンスターに囲まれたネプギア達を見つけた。
あぁ、やっぱりこういう事に…
と、機械モンスター…多分あれがキラーマシンだろう…の一匹が、コンパさん目がけて斧を振り下ろそうとしていた。
うわ、まずい…!

「…はぁっ!」

振り上げられた左腕に向かって氷剣を放つ。
致命的なダメージにはならなかったけれど、その攻撃を中断させることはできたみたい。

「え…?」
「この氷って…」

わたしがほっと一息吐いてる横で、ラムちゃんとロムちゃんが飛翔してネプギア達の所へと降り立つ。
ちょっと、わたし飛べないんだけど…

「あーあ、全く。見てられないわね」
「ラムちゃん!? ということは…ロムちゃんも!」
「わたしも忘れないで欲しいんですけど」

今度はよく狙って、キラーマシン一体の両腕の関節部分目掛けて氷剣を放つ。
そうすれば氷剣が当たった部分がみるみる凍っていき、腕を封じることができた。

「グリモちゃんも! 三人共、助けに来てくれたの?」
「はぁ。そんな問答をしている暇があるんですか?」

驚きつつも嬉しそうなネプギアにそう言い放ちながら、彼女等を守るように立つ。

「…援護する。早く封印を」
「で、でも、いくらなんでも三人だけじゃ…」

確かに、こっちは三人。あっちは…3、4、5……ともかく結構な数がいる。
だとしても、全く舐められたものだ。

「わたし達を舐めないでよ。この程度の連中、束になったって敵じゃないわ」
「子供だからってあまり舐められても不愉快なだけですよ、ネプギア」
「うっ…ご、ごめん」

確かにさっきまでは怖かったけれど、そうだとしてもこういう風に下に見られるのは流石に不愉快になった。
…まぁ、いいや。そんなことは。

「とにかく、ここは任せて」
「…分かった、お願い。すぐに封印して戻ってくるから!」

暫く悩んだものの、そう言ってネプギア達は奥へと進んで行った。
そしてそれを追おうとするキラーマシン。そうはいかない。

「ラムちゃん!」
「任せて! ええいっ!」

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