第十八話:I can see your heart.
孫子の言葉にもあるように、敵の手の内を知ると言う事は、戦いにおいて非常に大きなアドバンテージである。
その事は人類の歴史が証明しており、また、デュエルにおいても相手の『情報』は大きな意味を持つ。今回クロンは、そこに目を付けた。
彼がメイのターン開始に発動したカード《マインド・ハック》は、相手の手札と伏せカードを全て透視する効果を持つ。それにより、クロンの眼前には、彼女が持つ六枚のカードが全て表示された。
《水精鱗-メガロアビス》、《海皇の竜騎隊》、《水精鱗-アビスヒルデ》、《海皇の咆哮》、《和睦の使者》、《サルベージ》。それが彼女の手札である。
【クロン】 LP:7500
手札:3枚
モンスター:裏守備表示モンスター×1
魔法&罠:なし
【メイ】 LP:8000
手札:6枚
モンスター:なし
魔法&罠:なし
「水精鱗-メガロアビス」 モンスター
水属性 海竜族 ☆7
攻撃力2400 守備力1900
効果:自分のメインフェイズ時、手札からこのカード以外の水属性モンスター2体を墓地へ捨てて発動できる。このカードを手札から特殊召喚する。
この効果で特殊召喚に成功した時、デッキから「アビス」と名のついた魔法・罠カード1枚を手札に加える事ができる。
また、このカード以外の自分フィールド上に表側攻撃表示で存在する水属性モンスター1体をリリースする事で、このターンこのカードは1度のバトルフェイズ中に2回攻撃する事ができる。
「海皇の竜騎隊」 モンスター
水属性 海竜族 ☆4
攻撃力1800 守備力0
効果:このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、自分フィールド上のレベル3以下の海竜族モンスターは相手プレイヤーに直接攻撃できる。
また、このカードが水属性モンスターの効果を発動するために墓地へ送られた時、デッキから「海皇の竜騎隊」以外の海竜族モンスター1体を手札に加える。
「水精鱗-アビスヒルデ」 モンスター
水属性 水族 ☆3
攻撃力1300 守備力400
効果:このカードが墓地へ送られた場合、手札から「水精鱗-アビスヒルデ」以外の「水精鱗」と名のついたモンスター1体を特殊召喚できる。
「水精鱗-アビスヒルデ」の効果は1ターンに1度しか使用できない
「海王の咆哮」 速攻魔法
効果:自分の墓地のレベル3以下の海竜族モンスター3体を選択して発動できる。
選択したモンスター3体を墓地から特殊召喚する。このカードを発動するターン、自分はモンスターを特殊召喚できない。
「和睦の使者」 通常罠
効果:このターン、相手モンスターから受ける全ての戦闘ダメージは0になり、自分のモンスターは戦闘では破壊されない。
「サルベージ」 通常魔法
効果:自分の墓地の攻撃力1500以下の水属性モンスター2体を選択して手札に加える。
「ほー、そういうデッキか…」
デュエルルームの壁にもたれ、公開されたメイの手札を見たソールは、思わず声を漏らした。
彼女の手札にモンスターカードは三枚。その全てが水属性、そして《海王の咆哮》と《サルベージ》の存在から、彼女のデッキが大凡想像がついたのだ。
恐らくは水属性デッキ。更に《メガロアビス》と《アビスヒルデ》の存在から、【水精鱗】デッキである可能性が高い。
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