第六話
アカデミーから移動して森の前の開けた場所へ移動した。そこでどうやら自己紹介を始めるらしい。
まずナルトからで、とにかくラーメンの事が好きらしい。そして将来の夢が火影になることだそうだ。
俺的には火影イコール気違いだから止めといた方がいいと思うが、他人の夢に口出す理由もないので黙っておく。それと後ろの二人がうるさい。
『聞いたかいクシナ、ナルトが火影を目指すだって、さすが僕たちの息子だよ!! いやー父さんから子供の仕事は親を超えることって聞いてたからすごく嬉しいよ。ナルトなら四代目火影の僕なんてすぐに追い越しちゃうよ!!』
『もちろんだってばね。だって私たちの息子だもの』
歴代全ての火影を生?で全員見たのはこの世代では俺だけだろう。なんとどうでもいいことか。
次にサクラは年相応の発言だった。子供らしい子供を見て少し安心した。
そしてサスケはなんか殺したい男がいるらしい。正直に言えばその復讐っぽいものを止めてやりたい。なぜなら後ろでサスケの両親が泣きそうな顔をしながら見ているからだ。
『あの仲が良かった二人がこんなことになるなんて、私が未熟なばかりに。声が届くなら止めるのに!!』
『ごめんなさい、サスケ、イタチ』
なんか複雑な事情があるのは分かる。けれども、俺にはどうすることもできない。お前の両親が止めろって言ってるぞと言っても火に油を注ぐだけだろう。
まあこれからチームが一緒なんだ、それとなく復讐を止めるような道に導いてあげよう。これもおじさんの役目だ。
そして俺の自己紹介の番が周ってきた。
「俺の名前はウツロ。好きなことは何もしない事。嫌いなのは修行。将来の夢は老死することです」
「え?」
「なんだよ、その信じられないものを見る目は?」
「いやだって、お前が修行嫌いだって嘘だろ。この前お前が鉄の塊を背負って走ってるの見たってばよ」
「私も、鉄の下駄履いて走っているの見たわ」
「俺もアカデミーの先生からウツロ君は毎日修行してるって聞いてたからガッツのある子だと思っていたよ」
なるほど、俺が死なないように全力で生きていたことは、修行好きの変な奴と認識されていたのか。
「俺は修行が嫌いですよ。ただ死なないように頑張っているだけです」
俺の発言に何を思ったのかみんなが感心するような目で見てくる。おそらく修行を嫌でも真面目にこなすなんてやるな、みたいに思っているのだろう。みんな俺の苦労を知ったらもっと俺の事を尊敬すると思うよ。
俺の自己紹介が終わり、次にカカシ先生の名前しかわからない自己紹介をした後に俺たちはまたテストを受けなければならないとカカシ先生に告げられた。
合格率はとても低いらしいし、そのテスト中に吐くかもしれないとのこと。
一先ず、落ちたら我が家の居候にさらなる地獄に落とされるかもしれないので頑張ろう。
てか、これから班を組むはずのメンバーに協力をしようという気配が見えないのがとても不安である。
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