~第二十九話~
俺が下忍になって約二週間が経った。Dランク任務をこなしているが正直退屈である。なんだよ畑仕事の手伝いとか雑草むしりとか…忍者は何でも屋なのか? こんなこと忍者がやらなくてもいいのに…はあ。さらにはカカシが毎回遅刻してくるためストレスが溜まる。なので、最近はカカシが来る前に任務を行い勝手に報告して次々と任務をこなしている。最初はじいちゃんも渋い顔をしながら任務を言い渡してたけど、何回か繰り返しているとこっちの方が任務が終わるのが早いので普通に任務を言い渡すようになった。なので一日に二、三個の任務をやることも少なくなくなった。まあ、退屈なのは変わらないんだけど。カカシはというと集合場所に行っても俺たちがいないことが多くなりため息をついていた。最近は大体一個目の任務の任務報告の時に合流している。よくこんなんでクビにされないよな…まあ、今までかなりの功績を残してるからなのかな。まあいいや。
そんなこんなで今日も一個目の任務報告中である。猫を捕まえる簡単な任務だった。
「あー!!私の可愛いトラちゃん。凄く心配したのよ!!」
「ニャー!!ニャアアアア!!」
依頼主の火影婦人マダムであるシジミが俺達が捕まえてきた猫のトラに頬ずりをしている…トラはめちゃくちゃ嫌がって凄い鳴き声をあげている。あれじゃあ逃げたくなるのも分かる。
「ねえ。ナルト、サスケ君。あれって…」
「まあ、しょうがないってばよ…」
「ああ、任務だったんだからな…」
俺を含め、全員がトラに同情するような視線を送っていた。シジミは気にする様子もなく依頼金を支払って行ってしまった。トラたくましく生きていけ。
「さて、第七班の次の任務は…むう。もうお主達のやるDランク任務がないのう…どうするかの」
原作だとここで俺がごねてCランク任務でタズナの護衛任務に就くことになるんだっけ。
「火影様、こいつらは俺がいなくてもDランク任務だと簡単にこなしてしまいます。かなり優秀だと思うのでそろそろCランク任務をやらせても大丈夫だと思いますよ」
お、カカシもたまにはいいことするね。本当にたまにだけど。
「ふむ、そうじゃな。Cランク任務をやってもらおうかの。ある人物の護衛だ」
ついに来たか。白や再不斬と戦うのか。うまく殺さずにやってみたいけど、そんなにうまく行くかな。
「誰の護衛ですか? お姫様とかだったりして!?」
「ま、それはないでしょ。まだお前らは下忍だしな」
「なんだぁ…じゃあどんな人の護衛なのかしら?」
サクラは何を期待してたんだろうな…
「今から紹介する。入ってきていただけますかな」
じいちゃんがそう言うと扉の開く音がしたのでそっちの方を向くと…
「なんだぁ!!超ガキばっかじゃねえか!!」
酒を飲みながらひげを生やしたじいさんが入ってきた。顔も赤い。結構飲んでるな。
「特に一番ちっこいあほ面!!お前本当に忍者か?」
「い、一番小さい…俺のことか…結構気にしてるのに…」
サクラより小さいんだもん…小さい頃に鍛えすぎたのかな。はあ、身長伸びて欲しい。
「大丈夫よ、あんたの身長も伸びるわよ。多分ね…」
慰めないでくれ…余計に惨めに見える…
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