~第三十四話~
俺は今みんなに再不斬達と戦わないための考えを話している。
「あいつらが襲ってくる理由っていうのはガトーに雇われて命令を受けてるからだよな?」
「まあ、ほぼそうだろうな」
カカシが答える。まあ念のための確認をした。
「だったらその雇い主であるガトーを捕まえるか殺しちまえば再不斬達がタズナさんを襲う理由はなくなるってばよね」
「でも、そんなことしようとしたらそれこそ確実に再不斬と戦うことになっちゃうんじゃないの? ガトーが自分の身を守るために再不斬を仕向けたりしてさ」
サクラが意外にも的確に突っ込んできた。まあ、一応アカデミー座学一位だしな。
「まあまあ、最後まで話を聞いてくれってばよ。俺だって何もそこを考えずにこんな提案をしたわけじゃないってばよ。再不斬の武器とあのお面の奴にはマーキングをつけてあるから今にでも行こうとすれば行けるんだってばよ。それで…」
「ちょ、ちょっと待って。マーキングってなによ?」
サクラが聞いてきた。そうだった。サクラには飛雷神の術について使えることもその術がどんなものなのかも説明してなかったな…仕方ない説明するか。
「マーキングっていうのは飛雷神の術を使うのに必要な術式のことだってばよ。で、飛雷神の術っていうのはそのマーキングのしてあるところに一瞬で移動できる時空間忍術の一種だってばよ」
「ふーん。なるほどね」
ふーんってなんだ!!ふーんって!!せっかく丁寧に説明してあげたのに…まあいいや。こんなことに腹を立てていてもしょうがないか…説明を続けよう。
「で、だ。その飛雷神の術を使って俺が再不斬達を説得してそいつらと一緒にガトーをやっつけちまおうって話だってばよ」
これがうまくいけば二人を木の葉に引き込めるし無駄な戦闘を減らすことができるから俺にとっては一石二鳥なんだけど…カカシはどうくるかな。
「ふむ、お前の考えは分かった。だけど俺はその作戦には賛成できないな。うまくいく保証もないし第一にお前にリスクが大きすぎる。それに説得が成功したとしても俺は一週間は動けないしあいつら以上の忍びがいないとも限らない。たとえあいつらと共闘できたとしても俺抜きじゃきつくないか?」
まあ、反対されるよな。予測済みっていうかこれだけじゃ断られるのはわかってたし。付け加えていくか。
「そこらへんの対策はあるってばよ。俺に関するリスクはこっちにマーキング残していけばいつでも逃げられるし、多分本気に近い実力出せばあの二人にだったら遅れは取らないはずだから大丈夫だってばよ。突入するときには木の葉から援軍を呼ぼうと思ってたんだってばよ」
「援軍? 呼んでいるような時間はないはずだし、中忍や上忍なんておそらく呼ぶことは不可能じゃないのか? それにお前の秘密を知ってる奴なんてそうそういないだろ?」
残念ながらすぐに呼べると思うんだよな…俺の事情を知った中忍ではないけど中忍以上の実力を持った下忍とその担当上忍が。
「まあ中忍以上を呼ぶのは難しいけどそれに匹敵するような実力を持った下忍と俺のことを知ってる担当上忍がいる班はすぐに呼べるはずだってばよ」
「ほう…どこの班だ?」
「第十一班だってばよ。アカデミー時代から俺が修行をつけてた二人がいるし、俺の影分身がいるしな。あ、ついでに言っておくけどサスケにも修行つけてたんだ。サスケも中忍以上の実力はあるってばよ。それに担当上忍のシスイさんもいるしあの人がいたら百人力だってばよ。これでどうだってばよ、カカシ先生?」
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