~第五話~
俺は今じいちゃんの部屋の前にいる。いるといってもおんぶされてるけど。ヒアシの家でお昼ご飯をご馳走してもらい…ご飯めちゃくちゃおいしかったな。どうやって作ったんだろう…教わりたいな…あ、話がそれた。お昼ご飯を食べ終わり、ヒアシに連れてきてもらったところなのである。
“トントンッ”
ヒアシが扉をノックした。
「ん?誰じゃ?」
「日向家当主のヒアシです。急ぎ伝えたいことがあってきたのですが…お時間は大丈夫でしょうか?」
「ふむ…まあ大丈夫じゃ、入れ」
じいちゃんから許可が出たのでヒアシが入っていくと…
「な、ナルト!?ひどい怪我じゃ!!一体何が…」
「そのことについて伝えに参りました」
そう言うとヒアシが今日のことについて丁寧に話した。その話を聞いていたじいちゃんは悲痛な顔をしていた…
「そうか、そんなことがあったのか。世話をかけたな…ヒアシよ…」
「いえ、当然のことをしたまでですから…」
じいちゃんはヒアシに頭を下げていた。じいちゃんが謝る必要なんてないのに…そんなことを考えていると…
「ところでナルトよ。どうして今日は外出などしたのじゃ? お主はいつも本を読んで過ごしておるのに…」
じいちゃんが質問をしてきた。まあ当然かな、今までじいちゃんが知る限りは外出なんて数える位しかしてないし…ましてや一人でなんてことは今回が初めてだったからな。実際は死の森に毎日影分身しに行ってたけど。
「…料理を練習しようと食材を買いに行ったんだってばよ。いつもお世話になってるじいちゃんに美味しい料理作りたいと思って…でも驚かせもしたかったから隠れて練習しようかなって…それで一人で出かけたんだってばよ」
俺が言ったことは事実であるが、他にも理由があった。むしろ言ってない方が本音に近い。自分が一人暮らしになったときに満足できるようになんて…言ったって隠す必要はないだろうって言われるだろうしな。
「お前はいい子じゃな。儂がしっかりしていれば…すまんのう…」
「謝らないでくれってばよ。じいちゃんのせいじゃないんだし…」
「いや、悪いのは儂じゃ。お主を他里の忍びから守ろうとお主に九尾が封印されていることを里の者達に伝えてしまったのじゃからな。お前には言うなという掟まで作っての…全て裏目に出て、今回お前をひどい目に合わせてしまった…すまぬ」
「俺や里を守るためだったんだろ? そんなに自分を責めないでくれってばよ…」
じいちゃん。俺…じいちゃんがこんなに謝る姿は見たくないよ!!だから…
「じいちゃん…お願いしたいことがあるってばよ!!」
「む? なんじゃ?」
「俺に修行をつけてくれってばよ!!じいちゃんが直接教えてくれなくてもいいから…お願いします。俺頑張るからさ!!じいちゃんが心配しなくてもいいように」
「むう…しかしのぅ。お前はまだ三歳じゃしの…」
え!?年齢の問題で断られる可能性が…そんなこと考えてなかった。どうしよう…
「そんなこと大丈夫だって!!お願いだよじいちゃん!!」
「うーむ…」
じいちゃんが考え込んでしまった。断られるかもなんて考えてなかった。どうしたらいいんだ…俺が焦っていると思わぬところから声が聞こえた。
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