第二次スーパーロボッコ大戦 EP07
上空へと舞い上がった芳佳に向かって、敵が一斉に攻撃を開始する。
「このお!」
芳佳は前方にシールドを発生、放たれた攻撃全てを受け止める。
「防御は私が受け持ちます! 部隊の再編を!」
「ソニックダイバー隊、フォーメーションD!」
「グラディウス学園ユニット、集結!」
「トリガーハート各機、敵空中母艦周辺に展開!」
芳佳を中心に、空中戦を繰り広げていた者達が素早く再編作業へと取り掛かっていく。
「なんだあれは!? クラインフィールド並の防御力だぞ!」
「なるほど、皆頼りにするわけだ」
上空を見上げるキリシマが、芳佳の驚異的なシールドに思わず声を上げ、大神は納得して僅かに微笑む。
「帝国華撃団! 敵地上機の掃討に入る! 敵の注意が上空に集中してる間に片付けるぞ!」
『了解!』
「母艦からの降下が止んでいる。戦力を出し尽くしたか、彼女を警戒しているのか」
「タカオは何をしている! あれを超重力砲でさっさと撃ち落とせ!」
「私達は構いませんけど、現地の方々はどう思うかしら?」
掃討戦に入る華撃団をメンタルモデル達が勝手な事を言いながらも助勢する。
「ある程度片付けたら、こちらは上に上がらせてもらいますわ」
「頼む、光武じゃ空には上がれない!」
同じく掃討戦をしていたエリカが大神に提言し、大神は彼女達が使っている飛行可能なユニットを見ながら叫んだ。
「大神さん!」
「マスター、今戻った!」
「地上機はこちらに集中してきてる」
そこへさくら機、プロキシマ、イオナが押し寄せてくる敵に応戦しながら合流してくる。
「好都合だ、ここで迎え撃つ!」
「上空からの援護は望めないようだ」
奮起する華撃団だったが、イオナが上空で繰り広げられる激戦を見ながらぼそりと呟く。
「だからこっちは飛べないんですって!」
「群像が戦局は複合的要因で構成されると前に話していた。部隊を二分して戦場が別れるのは効率がよくない」
「君、話聞いてる?」
「だったら戦場を上に移せばいい」
淡々と話すイオナにプロキシマは微妙な視線を向けるが、続いた言葉に周囲の者達は一斉に首を傾げる。
「上って………」
「ハルナ、キリシマ、ヒュウガ、力を貸して」
そう言いながらイオナはある提案を他のメンタルモデルに転送、同時に演算処理用のグラフサークルを展開させる。
「なるほど、こういう手があったか」
「正気か401!」
「イオナ姉様、艦長に似てきてません?」
納得、驚愕、疑惑などのそれぞれの反応を見せながらも他のメンタルモデル達もグラフサークルを展開。
そして、自分達の周囲から上空へと伸びる階段上のフィールドを形成していく。
「これは………」
「ここを登りながら戦えば、上の戦力と敵を挟撃出来る」
「強度は大丈夫なんですの?」
「そちらの自重その他は計算済み。ただしあまり広範囲には無理」
「よし、帝国華撃団は各機、敵を引き寄せつつ、上へと登って挟撃する! 殲滅完了次第、敵母艦への攻撃を…」
『大神~~!!』
そこへ、拡声器越しに加山の声が響き、一台の大型蒸気トラックがこちらへと向かってきていた。
[9]前話 [1]次 最初 最後 [5]目次 [3]栞
現在:1/14
[6]トップ/[8]マイページ
小説検索/ランキング
利用規約/FAQ/運営情報
取扱説明書/プライバシーポリシー
※下部メニューはPC版へのリンク