ハーメルン
オラリオに半人半霊がいるのは間違っているだろうか?
15話「みょおおおおおおおおん!?」
気を付けて、刀は急に、止まれない。妖夢、心の1句。
・・・いやー、まさかベル君が飛び出てくるとは・・・、捕まえてギルドに叩きだそうと思って逆刃にして無かったらベル君ゆっくり饅頭になる所だったぜ。桜花と千草も殆ど同時に反応していたけど、武器を振るのは俺が圧倒的に速かった、多分2人は誰なのかを確認しようとしたんだろう。ごめんねベル君。あ、ちなみに千草はリボンを頭の横に結んでいる。・・・前髪は下ろしている、恥ずかしいらしい。
「ナイスだ妖夢!千草、縄だ縄!」
「う、うん!待ってね今出すから!」
うん、まぁ今回はベル君が悪いよね?あんなん警戒するに決まってるじゃんよ、まぁ謝ろうとしてくれてたみたいだけど。・・・てか、この時期だと・・・リリも居る筈だよな?・・・どこだ?まさかベル君を置いて逃げるなんてことは・・・あ、有り得そうだ、まだ改心してないだろ確か。とりあえず近くにいるなら出てきてもらうか。俺は意識を研ぎ澄ます。耳を澄まし、呼吸を止める。
小さな、本当に小さな足音を捉えた。そこか!
「そこです!」
全力で走り、横道を壁を蹴って曲がり、リリの前に躍り出る。この間1秒くらい!
「ひっ・・・・・・!」
顔を真っ青にしながらリリが固まる。・・・?何で固まって・・・あ、勢い余って刀を首筋に押し当ててたのか、悪い悪い。・・・でも、リリの事を全く知らなかったら普通にこうしてるんだろうなー。そう言えば俺って原作知識が無ければリリの事を知ってる筈ないよな・・・なら合わせるか。
「何者ですか?兎さん・・・ベル・クラネルさんのお仲間ですか?・・・もし、貴女がベル・クラネルさんを利用し、私達に不意打ちをしようとしていたのなら・・・その首、ここに置いていって貰います。」
更にその顔を青くするリリ、フッふっふ、なかなかカッコ良く無かったか?兎さんって言ったところを除けばなかなか良かったよね?あ、そう言えば今正に利用するだけ利用しよう、みたいな感じで行動してるんだっけリリは。なるほど、図星だったからより青くなってるのね。
「わ、私は・・・リリルカ・アーデです・・・べ、ベル様のサポーターとしてここにいます・・・その、冒険者様を罠にかけようとか思っていなくてですね、中層に向かうと声が聞こえたので道を譲ろうと・・・ですが途中から冒険者様方が警戒し始めたのでベル様が謝りに行こうとしたのです。」
リリの頬を1滴の汗が伝う、ごめんなリリ、一応初対面なんだよ、俺が出会ったリリはパルゥムなんだ。・・・まぁ、リリの話しを信じたい、と言うか信じてるが、初対面の俺は警戒するだろう、きっと。
「それが真実であると言う証拠は?」
首に添えられた刀がカチャリと音を立てる。
「・・・ベル様に、聞いていただければ良いかと・・・」
うんまぁこれくらいかな?ごめんなー、本当はやりたくなかったんだよ?ホントだよ?初対面でリリ呼びは可笑しいだろうしリリルカって呼ぼう、リリって呼んでくださいって言われたら呼ばせてもらおうか。
「それもそうですね、すみませんでした。リリルカ」
俺が刀をしまうと、安心したのかその場にへたり込むリリルカ、・・・何か俺が悪いみたいじゃないか・・・知っていてやってるから俺も悪いのはわかるけど。
それにしてもバックパック・・・てかそのデカイリュックサック凄いな、主に見た目が。・・・あの中入ってみたいなー。って、早く2人の誤解を解かなくては。リリルカ、少し失礼するぞ。
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