ハーメルン
オラリオに半人半霊がいるのは間違っているだろうか?
17話「撤退してください!敵、最大推定レベル4!」

リリルカ・アーデは唖然としていた。広場でカヌゥ達と会ってしまったのは不幸だっただろう、しかしそんな事は良くあることだ。しかし、これはなんだ。魂魄妖夢と名乗ったあの冒険者は目の前でニコニコとしながらベルやリリと話していた。

「それでですね?タケが命に髪飾りを付けてあげたんですよ、そしたら顔が真っ赤になって・・・アハハ」
「へ、へぇ〜、とても仲が良いんですね妖夢さんのファミリアは・・・は、はは」
「あったりまえですよっ!なんて言ったって家族ですからね」

別に何の変哲も無い会話であるものの、問題はそれを行いながらモンスターを片手間に屠っている所だろうか。例えレベル2であったとしても上層のモンスターの攻撃が全く効かないなんて事は有り得ない、ある程度の警戒はして然るべき事なのである。

近づくモンスターは何故か吹き飛ばされる様に壁にめり込み、それでも生きているモンスターは額に刀が突き刺さる。他にも急に曲がり角から戦闘音が聴こえたかと思えば赤い眼をした妖夢が出てくるのだ。リリの頭は少々、いや結構混乱していた。噂は聞いた事がある、リリはベルよりも遥かに多くの情報を持っている事だろう。

これでもしレベルを偽っていないのだとしたら・・・リリはため息をつく、むくむくと少しづつ嫉妬の念がこみ上げてくる。ベルに続いて現れた冒険者らしからぬ妖夢、リリは混乱し始めているのだ。「私の知っている冒険者」では無いふたりを前に。そもそもあの時と違いすぎる、首をはねる直前まで行ったというのになぜ今度は守ろうとするのか。

「リリ?元気が無いけど、どうしたの?」
「リリは元気ですよベル様!」

若干ヤケクソだがリリは笑顔をベルに向ける。チラリと妖夢に顔を向ければ・・・心配そうな表情でリリを見ている。やりずらさを感じながらリリは倒されたモンスターから魔石を切り出す。妖夢が「斬奪!」とか言って目にも止まらぬ速さでモンスターを切り裂いたかと思えば魔石をモンスターから素手で引き抜き、握りつぶしたのは見てない振りした。ついでに潰してしまうのは予定してなかったのか「みょん!?」とか言っているのも無視した。







くっ・・・壊してしまった・・・雷電のあのカッコよく相手の脊髄みたいなの引っこ抜くのを真似しようとしたのに・・・真似し過ぎて最後までやってしまった・・・oh・・・

そしてベル君、そんなにキラキラした目でこっちを見るんじゃない、失敗したからね?いや、成功だけど失敗って言うか・・・ああ!もうどうでもいいや!さっさと進もう、・・・・・・あれ、俺が加勢したらリリのイベント潰れるんじゃ・・・。今の内に別れておくか?カヌゥ達を懲らしめれば良いんだよな?いや待てよ!?カヌゥ達ってミノタウロス戦の伏線だったよな!?ど、どうすれば・・・!

「あのー、妖夢様?妖夢様が付いていて下さるのなら11階層に向かっても宜しいのでは無いでしょうか?」

様?!あ、いやそこじゃねぇな。・・・11階層だとぅ?別に敵じゃないが・・・ベル君達は大丈夫なのか?エイナさん辺りに注告されてそうだが。

「エイナ辺りから何も言われてませんか?あなたのアドバイザーの断りもなく連れていくのは・・・」
「だいじょうぶですよ!妖夢さんが入れば百人力ですっ!」「そうですよねベル様!妖夢様がいる限り階層主も雑魚同然です!」

へへへ、そうかい?そうかなぁ・・・そうかもなぁ・・・。よし、仕方ないねぇ連れてってやるよ!

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